小細胞肺がん:2010.8.4 | 「小細胞がん」闘病記

「小細胞がん」闘病記

父(61歳)の「小細胞肺がん:ステージⅣ」の闘病記。

2010.8.4(水)

今日は、父に内緒にして夕方頃お見舞いへ。
連日、高速道路を往復2時間かけて病院に行く日が続いたので、
1日くらいは身体を休めないと・・・と母が言ったが、
抗がん剤投与2日目ということもあり、父に会いに行った。

サプライズな病室への訪問に、父はすごく嬉しそうな顔を見せてくれた。


治療開始の日から9日間、採尿をする。
シスプラチンの副作用で腎機能が低下するため、1日2ℓは尿を出さなければならない。
採尿をして、その都度記録する。
父は順調に目標量以上出せているようで一安心。

心配していた吐き気も、まったく感じないらしく、
出された食事は完食したと言っていた。

ただ、腎機能が低下しているからか、点滴量が多いからか、
手足のむくみが酷かった。
グローブみたいな手に、ゾウみたいな足。
見ていてなんだか痛々しい気持ちになったが、本人は平気らしい。

「明日あたり副作用出てくるかなぁ」

なんて、呑気なことを言っていたが、
内心は不安なのかも知れない。







今日、「なんでもノート」を病室に置いた。

「なんでもノート」は、文字通りなんでも書いていいノート。
誰が書いてもいいし、口には出来ない気持ちや、伝えたいこと、
その日の出来事、不安なこと、疑問なことなど、なんでもいい。


リレー日記というか、交換日記というか。


私は、父ががん告知をされた時、手紙を書こうかすごく迷った。
口で言うと恥ずかしいし、照れくさいから文字で気持ちを伝えたかった。



薄いピンク色の便箋を前に、ペンを握った。

・・・が、今まで父に手紙なんて書いたことがなかったから、
何をどう書いていいかわからない。
死なないで!頑張って生きて!・・・そう書きたかったのだけど。

今まで一度も手紙なんて送ったことがないのに、
手紙をもらったら父は変に勘ぐるんじゃないか・・・?

そんな思いが頭の中をぐるぐるして、結局手紙を書けなかった。



それで、思いついたのが「なんでもノート」。

ノートの1ページ目に、このノートの説明を父にわかるように書き、
「パパへ」の気持ちを10行程綴った。

そっと、病室の机の上に置いて帰った。



父は私の手紙を読んでくれただろうか。

今晩は、良い夢が見られますように・・・。