先日収賄で問題になった農水大臣などが関わった事件は、近年日本が世界の流れから大きく後れを取っている「アニマル・ウェルフェア(動物福祉」と大きく関連している。
「アニマル・ウェルフェア(動物福祉」とは、動物に与える痛みやストレスを最小限に抑え、動物がその行動欲求を満たし、健康的な生活を送れるように配慮した飼育方法を目指す畜産の在り方。
身動きが取れない狭い場所での飼育を避けたりすることで、動物のストレスを軽減しようとする考え方。
日本では、狭い密なゲージで、身動きができないような環境に詰め込まれて、鶏たちはそこから一生弱るまで出ることができない過酷な環境で、眠ることもきつい密な場所でストレスにさらされての飼育がほとんど。
そのおかげで、私たちは安価な値段で卵を手にすることができていて、それが当たり前だと思ってきた、いや思わされていた。
彼ら鶏たちの奴隷のような収容所のような飼育方法での悲惨な一生と引き換えに。
事の顛末は海外からの、日本の飼育法への批判の拡大を恐れて、鶏卵業者は、外圧を阻止してもらおうと農水大臣への収賄となったらしい。
今日の辛坊治郎の午後からのラジオで、その辺の事情に詳しい日本女子大学の教授の細川幸一さんの話を聞いてすごく納得した。
いつもというか毎年報道で聞く悲惨な鳥インフルエンザ。
感染が分かると何十万匹の鶏たちが殺される。テレビでは処分という言葉を使って、さも当然に殺すのが正義だと言わんばかりの報道で、思わず耳をふさぎたくなる。
とても嫌な気持ちになるのですぐチャンネルを変えていた。
報道側は、さも当たり前だとでもいうように冷静にさっ処分されますと報じる様子を見ているとやるせない、想像力はないのだろうかといつも思う。
細川教授の話によると、やはり劣悪な飼育環境にいると、どんなに気を付けていても
ストレス悪化によって免疫力が悪化し、インフルエンザなどの病気には掛かりやすくなるとのこと。
そうだよね、それほど密な環境で、人間と同じ深い感情もある生き物なのに、機会のように食べさせられて生ませられる鶏たち。
鶏は本来止まり木に乗るのが好きで本能なのに、死ぬまでそれもできず、密着させられ、病気になれば殺され、物のように処分され捨てられる。
いつだったか、鶏を映したテレビを見ていて。鶏同士がけんかをしている場面が出てきたり、生まれた時から鶏と一緒に育って鶏たちに埋もれて遊んでる猫を見たことがある。
鶏だって人間と同じように感情があり、生き物なんだと思った。
細川教授は、「私は日本では少ない飼育法だけど、なるべく自由に生活させて飼っているゲージではない飼育方法の平飼いの卵を、買うようにしています」と言われていて、目からうろこだった。
卵は安価で手に入るのが当たり前なのではなく、その安価さの陰には、同じ生き物の耐えがたい苦痛と引き換えに存在するんだという事。
鶏たちの苦痛の末に生まれた卵は、品質的には問題ないのだろうが、私的にはそのストレスの成分は必ずや卵に存在するような気がする。
今占星術の世界では、「風の時代」と言われて、クローズアップされているが、結局どういうことかというと、様々な事がまわりまわって風のように自分の元にも回ってくるということ。
鶏たちの苦痛は、何らかの形で私たちに巡ってくるはずで、鶏たちだけではなく様々な世界や日本での理不尽なことは、自分に利得が無いからと言ってそのままにしていると、自他の健康やその他何らかの形で風が吹いて散らされ、巡り流れ着き自分の目の前に形を変えて登場する。
「風の時代」は、遮断や封印は決してできない。
この世界の全てのものは繋がり、連動し、循環している。
些細な目の前の損得よりも大事なものがあることを、私たちはもっと大きな視点で意識しないといけない時代に来ているのだと思う。
とりあえず卵は高い価値があるのだという事。
わたしも平飼いの幸せな環境で育った卵を見合った値段で買うようにしたいと意識を覚醒した次第。
今の世界が当たり前ではない
他者の苦痛は自分の苦痛
他者(すべての生き物含む)の幸せや自由は、自分の自由
や幸せと通じることをとりあえず意識しようと思う。