蠍座の新月 by2020年 | 西洋占星術 in福岡 「星の歩み」

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西洋占星術に魅せられて、2011年3月に占星術師としてブログデビューしました。
 長い間勉強してきたことを何らかの形で少しでもお役に立てたらと思います。星は常に歩み続けています。星の動きと心の動きをつれずれ語っていけるブログになればと思います。

遅くなってしまいましたが、まだ新月図は有効なので、久々に新月読みをします。

 

新月は月に一回起こる、スタートのタイミングで、毎月の新たな時間の扉を開くイメージとなります。

 

個人のチャートを深く検証した時に、後々転機だったと感じる出来事が生じる時は、新月図との関連が明確に表示されている事をこれまで多く目にしました。

 

時間は、喜びや悲しみなど多彩な日常を繰り返していきますが、いかなる時も決して立ち止まらずに、風のようにあっという間に駆け抜けていきます。

 

深い悲嘆にくれて、自分の周囲だけが時が止まったように感じられた事は、ある程度年を重ねた方ならば誰しも経験されている事と思います。

 

どんなことがあっても、決して時は立ち止まらず、万事とてつもなく非情にも思えるような、平等な概念を持つ世界観が、太陽・月が示す「時」の姿ではないでしょうか。

 

時間を見つめる

大きな世界と身近な世界とのシンクロニティ(意味がある偶然の一致)を見つけること・実感する事こそ占星術の醍醐味ですね。

 

 

 

 

20201115146分、蠍座23度で新月を迎えました。
蠍座は、天秤座で培った多様な人々や価値観との関わりを厳選して断ち切り、特定の関係性に没入し、それまで自己に存在しなかった自我を手に入れ、全く新しい自分を手に入れる事を目的とするサインです。

自分に必要な厳選した物事に、100%自己を委ね、所属し、密着し、集中する水(感情)の世界観を持ちます。

新月のサビアンは、
「一人の男の話を聞く為に山から降りてきた群衆」

蠍座の最終目的である、新たな自己を手に入れた男は、その異才を社会にどう活かしていくのかを探し当て確信し、その成果や方法を山から降りてきた人々に話し、そこから大きなムーブメントを巻き起こしていく。

 

変容した自分の蓄積した底知れぬ強力なパワー(強権)を使って、どう社会で生かしていくか。

 

 

この新月では、それまで迷ってた人も、長かった霧のトンネルを抜けて、前方にようやく光明が差し、やりたい事、目的意識が明確になります。
自分だからこそ出来る事を見つけ、確信した後は、チャレンジし、前進あるのみ。 
この一か月は、自分の個性を活かした新しい分野での成功を目指す、印象的な第一歩となるはずです。

 

東京を経過地にして、新月図を作成すると、ASCは牡羊座の初期度数になります。
ASC・1ハウスは、個人の力、資質・新しく物事を始める時のパターン。を示します。
マンデン占星術(社会情勢を読む)では、1ハウスは国民を示し、新月図では牡羊座の火星が1ハウスに位置し、国民・個人には意欲・勢いがあると読めます。

物事の始まりを示すASCは、牡羊座初期度数。
火のサインの初期度数は、派手な現象として現れる事が多く見られ、しかも分岐点のアングルに位置することも相まって、後先顧みずに思い付きで見切り発進してしまう事も懸念されそう。

 

ただし、1ハウスのルーラーの火星は、1ハウスにあり、強力ですが、度数は15度で、自我を一旦手放し一休みするという牡羊座においては、一番穏やかな位置にあり、対向する7ハウスには、これまたオウンサイン・ハウスに位置する強力な天秤座金星が位置し、2020年の主役と言って良い、10ハウス山羊座冥王星、木星、土星と、ゆるく活動宮での Tスクェアを形成しています。

11月半ばに逆行が終了したばかりの火星は、一旦充電した後より、九月初め辺りから検討してきた自分だけの道筋を、大幅に前に進める為に濃い奮闘劇が待ちかまえていそうです。

メインテーマの蠍座新月は、8ハウス。
8ハウスは、元来蠍座が担当する場所で、蠍座が二重に強調されていてとても面白い配置。 

今月の新月図は、オウンサイン、ハウスでの構成が軸となっていて、アングルも活動宮初期度数で構成されているので、現象としてはかなり激烈な出方となりやすい傾向で、物事が明確に発展して繋がりやすくなります。


 
今月のテーマは、マンデン図(社会情勢)で読むと、海外との経済的な貸し借りや、国においての借金・債務を意味します。

個人レベルでの8ハウスは、特定の深い関係、受け継ぐもの全般がメインテーマ。

太陽のルーラーは、6ハウス(雇用、健康)、月のルーラーは、4ハウス(災害、国土、不動産、国民感情、国民生活の基盤)と5ハウス(子供や少子化に関する事、株価やマーケット)なので、これらの事も、今月のメインテーマとなるでしょう。

新月は、山羊座の11ハウス(歳費・未来のビジョン・友好国)に位置する土星、木星、冥王星と、12ハウス(隠されたもの)魚座の海王星と小三角を形成していますので、理想を見据え、守りを固め、あらゆる分野において、強力に手を携えて行く形態を取るでしょう。

 

ただし山羊座の3天体は11ハウスに位置するので、これまでの慣習を見直し、より普遍性を重視した協力関係を結びます。
 

7ハウスは、マンデン図では、他国との協力関係や交渉を意味しますが、ここには金星が位置し、山羊座の木星・土星・冥王星とスクェアを形成しますが、これは強大な権力の変容(大国など)を意味し、他国との交渉、協力関係において、これまでの路線とは異なる対応を求められる潮目となり、転換を迎えると読めると思います。

 

個人レベルで読むと、7ハウス金星は対人関係や、パートナーを示す位置にあり、関る人との関係において、ターニングポイントを迎える方も多くいそうです。  

 

ここは重要な分岐点となりますので、向き合い、決して問題から目を逸らさずに、未来のビジョンを見据え、しっかり見極めることが重要となる新月となります。

 

 

さあ、新たな第一歩は、ときめきを携えて進んで参りましょう。