パースの入り口 先ずは視点です。
私たちは日常何かを探すときや特別な風景に出会ったときなどはしっかりとながめますが、日常何も気にすることもなく風景を見過ごしています。日常生活では見るということに対してはさほど気にもとめず、顔を振れば景色が変わるその程度の感覚ですごしています。でも注視する時があります。それは日常の風景を切り取ろうとするときです。写真を撮るときファインダーを通して風景と対峙します。ファインダーを覗く者、ファインダーに映る対象物。その関係はこれから習う透視図法につながります。視点と対象物という関係です。パースでは目の前にその対象物はありません。その対象物代の代わりに図面を置き換えることになります。ファインダーを通して写真を撮る姿勢は私たちがこれから習うパースでの視点や画面そのものです。視点があって初めて対象をみているのだと気が付きます。視点は厳密にいえば目線の高でこの高さがとても重要な要素になります。厳密に高さ寸法が必要になります。パースでは通常目線の高さは1,5mと決めています。対象に対してもう少し高い所からとかなればその寸法も変わってきます。もう少し右の方からとかもっと広くとか視点の場所で表現対象の印象はとても変わります。何気なく見ていた風景ですがこれからは視点を意識して目の前の風景を見てみましょう。そして視点の先に何があるか、それはパースを描く上でとても重要な要素が浮かび上がります。
言ってしまえば、視線のはるか彼方は水平線と言うことになります。この水平線がパースを描くにおいてとても有意義な存在で色々と図法に絡んできます。順番立てて学んでいきましょう。

