以前、うちの幼稚園にいたA君について書きましたが
↓
A君は、発達の気になる部分を幼稚園と家庭で
改善していくという方法だったのですが
今回B君は、支援センターを軸として
幼稚園と連携し卒園まで頑張られました🌟
B君
3歳児、5月生まれ
【保護者から見たB君】
・言葉がなかなか出ないと思っていたら、2歳半頃から少しずつ有意語が出始めたので、発達がゆっくりなだけだと思い、あまり神経質にはなっていなかった
・公園に行っても誰とでも遊ぼうとするし、フレンドリーな子。人見知りもせず、誰にでもついて行くため、ハーネスをつけるように
・友達の家に遊びに行くと、お友達も自分と一緒という感覚なのか、全て自分の物だと言い張り叫び、必ず相手の子を泣かせてしまう
・何か不安なことや、悲しいことがあると指しゃぶりが始まり、信頼できる人の耳を触り安心しようとする
・喜怒哀楽が分かりずらく、急に怒ったり叫んだりする。笑うことがほとんどない
・自分の想い通りにならないと、物事関係なく発狂するため、買い物に連れて行ったり、公園以外連れていくのが辛い
・何も無くてもテンションが上がると奇声を発しもの凄いスピードで走っていくため、ついて行けない
B君がうちの園の子育て支援や、園庭解放に来ている頃から知っていたので、だいたい元々どのような特性があるのかは入園前から知っており、始めの頃はお母さんも大らかでハキハキされている体育会系なので、意外と気にされていないご様子でした。しかし、入園を期に徐々に周りの子との差を感じ始められ、また、お母さんが2人目を妊娠されたこともあり余裕がなく「これ以上、家では闘えません」とのことで、支援センターをご紹介し、そこと連携をとりながら、園としても支援を進めました。
実際、入園当初は決まった保育室がないという程、B君はフリーダムで、必ず毎日、クラスから脱走していました。もちろんそれは、B君にとって居心地が良くないから。慣れている場所ではあるけども、見学の時のようにお母さんはいないし、皆で一つのことに取り組むとか、座っていないといけないという環境が耐えられず発狂することが日課でした。
こちらもクラス担任の応援要請を受けることが多く、お陰でB君とは一番の仲良しに。
すると、B君からすると、とりあえず落ち着ける人を一人作ったので、私がクラスに入ると駆け寄ってきてベッタリとなってしまい、始めはそれで様子を見ていたのですが、B君自身が園生活に慣れてきた頃、その安心できる人が担任になるように、少しずつ程よい距離をとることにしました。別に拒否をしたり、無視をするわけではなく、B君の甘えたスイッチが入りそうなタイミング(個人で製作や、次の準備等)で担任と選手交代し、私がクラスを仕切り、担任がB君との関係を深めるというものです。それを続けることで、クラス自体に安心感が持て、ひとまず保育室にいられるようになりました。
私としても、研修で発達支援について学ぶことはありましたが、完全にそっちに舵を切っていたわけではなかったので、気づけないこと、分からないことが沢山ありましたが、お家での様子と支援センターでの様子も聞きながら、その日、その時のB君の気持ちに寄り添いながら担任と相談の日々。でも、明らかに週単位、月単位で見るとB君なりに凄く成長していて、昨日今日では分からなくても、グッと伸びていることは確実でした。支援センターの先生とも連携をしていく上で、あまり細かい目標を掲げるのではなく、1年という大きなスパンで見ていこうとし、とにかくB君のペースに合わせることにしていました。
年少で言葉数は少ないが、だいぶん喜怒哀楽がしっかりと見られるようになり、年中では自分からお友達に言葉で関われるようになり、年長では何かが爆発したように、めちゃくちゃお話上手さんになりました。また、妹ちゃんが生まれたことが、B君にとっては相当嬉しかったようで、それこそ赤ちゃん還りはありましたが、いつも、持っているボキャブラリーを必死に使ってお話してくれて、一時は心配していたのですが、むしろそれが功を奏したようです。
小学校入学までには、ある程度の時間座ることができ、言語面、発育面もほぼ問題なく、読み書きに苦手は残るものの、通常学級で今も元気にやっているようです。
さて、前回のA君とはまた違った特性を持っていて
支援のアプローチも違うけども
どちらも、親御さんの子どもに対する
信頼
がとても強くて、、、そして
つくづく感じたのが、いい先生との出会い
って凄く大切だなと感じました
今回、B君の発達支援を担当下さった先生は
30代の男性だったのですが
どちらかというとB君のパパに似た
体育会系ガッチリ先生で
こちらとしても、お母さんからしても
安心感がとてもありました(笑)
見た目によらず、とても繊細にB君の心に
寄り添ってくださり
できるだけ園やお家に近い環境になるように
と、合わせて下さっていました。
結局、B君は発達支援には
週1日、3年間通いましたが
ご家族の希望から発達検査は受けませんでした
一度、先生から提案があって…
とご相談がありましたが
明らかに何らかの名前が付くであろうと分かって受けて、実際に気付いてしまった時、私、多分受け入れられない気がするんです。名前がついて対処ができることは知ってるし、知ってほっとしたって意見も聞くけど、私は逆に知らない方がいいような…
とのことだったので、無理に進めませんでした
あんなに強く逞しく見えるお母さんも
やはり、他の子との違い
に気が付かれてから、とても弱々しくなられ
お迎えの度に
またですか…すみません…
とおっしゃる日が多く、こちらとしても
何がベストなんだろうと悩みました😣
誰も悪くない
でも、明らかに違う我が子を見て
悩まない親いないんじゃないかな
皆違うのが当たり前なんだけど
日常生活に支障を来していたり
誰かに迷惑をかけるかもしれない
支援学級になるかもしれない等
当事者になると未来への不安が尽きない
その子が、その子らしく
生きやすい未来を創るために
どのように支援、サポートをしていくかは
本当に出会いにかかっていると思うのですが
今はそういった支援センター、施設は定員オーバー
検査の枠も何カ月先の状態。
それだけ、気になる
と感じとっておられるご家族が多くて
安心する反面、専門として見れる職員が少なく
回り切っていないのが実情💧
子どもは減るが、悩みは増える
保育者は減るが、悩む家族は増える
これをどう解決していくかが
私たちの手にかかっているんだなと
つくづく感じる😣