観客は画面の上では二次元の絵を見ているけれども、脳の中で見ているのは絵の奥にある真実である。
 
(高畑勲 「天才の思考」より)
 
 
 
 
 
コンにちは。
銀ぎつねのブログへようこそ~ニコニコ
ご訪問ありがとうございます。
 
上記の言葉は、映画監督、アニメーション演出家などで有名な高畑勲監督のものです。
 
さて今日は、先日もご紹介した高畑勲監督の展示会が開催ということで行ってきましたのでそのご報告をします 花火
 
といっても中は撮影禁止でしたから、主にその雰囲気と、撮影許可のあるスポットのジオラマと、館内の売店でみつけた関連本のご紹介などです。
 
 

 
 
本当は4月の高畑監督の三回忌が終わって数日後から開催予定だったそうですが、コロナの影響でずっと延期…。
(東京では昨年に開催されました)
 
8月からようやくの開催、場所は岡山県立美術館。

 

 
チケットは前売り券を入手していましたが、さらに、コロナ対策でソーシャルディスタンスを保つため、日時予約制の申し込みが必要。
 
でもそのおかげで30分ごとに入館者を区切るので、館内は人出が多くならずゆっくりみれました。
 
岡山は高畑監督が幼年期から青春時代を過ごした地。
監督は三重県で生まれた後、岡山市へ転居、高校卒業までこの地で育ちました。
 
9歳の時に岡山大空襲にあい、その強烈な体験が映画「火垂るの墓」に影響され描かれています。
 
 
 
 
会期は前期と後期に分かれています。
後期は一週間しかない!
…ってことで、仕事の休みを算段し前期の早めに予約をとり行ってきました。
 
 
展示品は、文字がびっしりのノート、走り書きメモ、几帳面な考察・思考の記録メモ。。。

 

年代を追って作品ごとのブースにわかれて、ラフスケッチ・絵コンテ・セル画など。

 

見ごたえありました。

 

「太陽の王子ホルスの大冒険」はリアルでみてないけど、みてみたくなりました。

 

私は特に、アルプスの少女ハイジや赤毛のアンが大好きビックリマーク

 

美術館の中は残念ながら撮影禁止でしたが、撮影スポットの一つにハイジのジオラマがあり、その大きさと精密度が圧巻で楽しめました音譜

 

 

ジオラマ全景下矢印下矢印下矢印

これ、すごーく大きくてひとブース分くらいあります

 

 

 

 
 
 
 
アルムの山小屋ベル
 
 
「おはよう、ハイジ!」
見覚えのある誰かが登ってきますよ
 
 
ペーターですビックリマーク
右手はペーターのおうち
 
 
出迎えるハイジラブラブ
「ペーター!」
 
 
 
デルフリ村も再現♪
おや、町はずれの右下にみえる、あれは…
 
 
おんじと過ごす冬の家じゃありませんか雪
芸がこまかいっ、すごっ

この家に牛なんていたかしら(笑)
 

アニメのハイジの演出を手掛けた高畑勲監督はハイジのアニメ化について、「天の時、地の利、人の和」、この三つがすべて揃ったと、のちに回想しています。
 
高畑勲監督の再訪は叶いませんでしたが、2019年にはハイジのキャラクターを描いた作画監督の小田部羊一さん(82)、担当プロデューサーの中島順三さん(81)が物語の舞台マイエンフェルトを再訪し、当時の思い出を語っています。
 
少し脱線しますが、そちらの感動の記事を載せておきますね~↓
 
 
さてさて。
 
展覧会はもちろん素晴らしかったのですけど、本レビューらしく(笑)、会場でゲットした二冊の本をご紹介しますね。
 
こちら本
 
 
 
 
帯です
 

今回の展覧会、私の中で高畑さんは「研究者」「文字の人」というイメージが高まりました。
なんせ、膨大な量の考察メモ!メモ!メモ
 
例えば宮崎駿監督は、ハイジのロケハンでスイスに行った時も、みるだけでスケッチすらもほとんどとらなかったといいます。
 
宮崎駿監督は「映像の人」なのかな。感性豊かな職人さんのような感じ?
 
どっちにしても天才です。
その二人に焦点をあてた制作秘話満載。
 
まさにタイトル通り「天才の思考」を中心として紆余曲折歩んできた長き道のり、スリル満点のドキュメントキラキラキラキラ
 
作者はジブリ代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫氏。この方の文章、読みやすくて引き込まれます。
 
「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで、作品ごとに語られた本です。初出は、作品ごとに”ジブリの教科書”シリーズ(文春ジブリ文庫)に収められています。
 
鈴木氏はもともと徳間書店に入社後、『週刊朝日芸能』の記者や『アニメージュ』の編集を経て、『風の谷のナウシカ』を機に映画の世界へ…。 
 
高畑・宮崎・鈴木氏の強く固い絆、繋がり、作品作りにかけてきた時間や信念、労力は一切妥協なし。
 
そこに関わった多くの人々の愛憎・葛藤・ドラマがあり、今だから話せる制作秘話があり…壮絶です。
 
ですが、そのエピソードの数々は、いちファンからしてみれば、大好きな作品を紐解く貴重な伝説となり得ます乙女のトキメキ
 
その作品の多くが自分の人生に与えてくれた影響をかえりみると作品作りに携わった全ての方に感謝の念が湧いてきます。
 
そして、なんと、巻末には高畑・宮崎・鈴木氏の最初で最後のジブリ特別鼎談が収められています

ジブリ創設30年目、宮崎駿監督の「風立ちぬ」、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」が公開され、宮崎駿監督が引退宣言された一年後の2014年に行われた三つ巴の鼎談です。これまでの長き歴史を振り返っていろいろ本音も…目
 
宝物の一冊になりましたキラキラ
 
 
ちなみに、鈴木氏がジブリについて語った本は他に二冊あります。
 
ジブリの誕生から宮崎駿監督の引退までを語った本↓

 

 

 

ジブリを語るはずが図らずも自分史を語ってしまったというもの↓
この二冊はまだ読んだことありません。
ぜひ読んでみたいです本ラブラブ
 
 
 
さて、お次は、、、
 
帯です
 
伝説のアニメーターの生涯が綴られています。
 
アニメーションの世界。
日本では1960年頃から、世界でも例をみないアニメの大量生産がはじまったのです。
 
その渦の中に飛び込み、巻き込まれ奮闘した人生。
 
そこには優れた才能が結集し、のちの長い年月の鑑賞に耐える多くの作品が手間暇かけて丁寧に作られました。
 
私はその恩恵を受けた数多くの人間の一人です。
今回、高畑勲展でその幸せを改めてひしひしと感じました。
 
亡き監督に、本当に感謝したいと思いますお願い乙女のトキメキ
 
 
ハイジのジオラマ、汽車が動いてました♪
 
 
 
 
浮き輪 ひまわり カキ氷 祭 風鈴 花火
 
さてジブリ関連情報。
夏の金曜ロードショーは3週連続ジブリビックリマーク
 
8/14 「となりのトトロ」
8/21 「コクリコ坂から」
8/28 「借りぐらしのアリエッティ」
 
ワクワク、ドキドキドキドキ
大人も子どもも、楽しい夏のひとときを音譜
 
 
 
 

 

 

 

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