これらのわたくしのおはなしは、みんな森や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらってきたのです。ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。

 

(宮澤賢治 「注文の多い料理店」序文)

 

 

 

 

 

 

コンにちは。

銀ぎつねのブログへようこそ~ニコニコ

心に残った本をご紹介しています。

 

 

前回は安房直子さんの文庫をご紹介しました。

◆オススメ短編集『春の窓』☆ファンタジスタ安房直子の文庫

 

 

今日は同じく安房さんの、今の季節にピッタリな素敵絵本三冊です黄色い花

画家の南塚直子さんとのゴールデンコラボキラキラ

 

 

 
左から
「たんぽぽ色のリボン」
「うぐいす」
「やさしいたんぽぽ」
 
すべて小峰書店。
1980~1990年代の絵本です。
 
南塚直子さんの銅版画の美しさが際立つ、とってもファンタジックでほんわか優しい物語。
 
 
作者紹介↓
 
 
画家紹介↓
 
 
 
「うぐいす」
老夫婦が開業している森の中の小さな病院。看護師さんの奥さんは忙しさに倒れてしまいます。
みならい看護師さん募集中の紙をみて、ある日小柄なむすめがやってきました。
むすめの正体は…。
繊細で透き通るようなむすめの存在と、せつないラストからの希望、老夫婦との心あたたまる交流の日々が心に残る一冊です。
 
余談ですがこの「うぐいす」が安房さんの最期の作品だそうです。
遺作だと思うとファンとしては感慨もひとしおで泣けてきます。。。
 
安房直子が、その作家としてのキャリアの最初から書き続けていた雑誌は「目白児童文学」で、毎年十二月の締め切りに合わせ、原稿料なしでするこの仕事を、彼女はことのほか楽しんでいた。そして、死の直前にも、彼女はその29号のための原稿を編集部に届けていたことが知られている。それが、「うぐいす」で、死後の1995年に、小峰書店より絵本として刊行される。
 
(「心が織りなすファンタジー 安房直子の領域」)より
 
 
 
「たんぽぽ色のリボン」
たんぽぽ堂は町の小さなぶんぼうぐや。
昔はたんぽぽ畑の中にあったその店は今は古びてお客も少なくなり、おじいさんが営んでいました。
そこへやってきた女の子。店のしなものを鮮やかな黄色いリボンで結んで飾っていくと…みんないつのまにか黄色いリボンの魔法にかかるのです。

「うぐいす」に似たような展開ですが、たぐいまれな魔法で寂しさをすくいとる安房さんの手腕が光ります。

最後が幸せなエンディングであることを願います。
 
 
 
「やさしいたんぽぽ」
日が暮れた春の野原のおんなのこ。かわいいこねこをすててくるようにいわれました。
その時、悲しくてやりきれないおんなのこのあしもとのたんぽぽがぴかっと光ったのです。
寄り添うたんぽぽの優しさと、おんなのこの願いに満ちた展開。
人知れないしずかな春の月夜にはこんな魔法があるのかも、と思えるストーリー。
 
 
 
これらの絵本は子ども向きなのですぐ読めてほのぼのと美しいです~チューハート

 

そのファンタジックな特徴からかわいい、優しいと感じられる安房さんの作品ですが、それだけではなく人生の悲哀や深淵も垣間みせてくれる作家さんです。
 

年齢をこえて心の寂しさのドアをノックされるような、静かに春を彩る花々にそっといやされるお話で、安房さんのファンタジーの世界が凝縮されている三冊。

 
ベタといえばこれ以上ないほど定番なのですが、春の訪れを楽しみに待つ間に読みたくなる絵本です。
 
ところで…。
 
今日のブログの冒頭文は宮澤賢治の言葉ですが、なぜとりあげたかといいますと、小西正保氏(元岩崎書店編集長・会長)が安房さんの資質として賢治と共通のものがあると書いておられたからです。ほんとにそういう気がします。(出典『わたしの出会った作家と作品』)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
菜の花にみえるけど、小松菜の花なんです~
ちいさな家庭菜園の菜っ葉が育ちに育って最後に花を咲かせて魅せてくれました。
 
子ぎつねが撮影(笑)
 
 
こちらは通勤途中の公園にて。

 

 
 
 
 
 
春めいてくるとこういう雑貨も欲しくなり♪
 
 
 
こうやって付箋のように使います。
 
 
 
300均のミカヅキモモコにてゲット。
 
 
 
 
 
お値段なんと二個で300円!
もうひとつは、子ぎつねが欲しいといったシールを買いました。

 

それでは今日もご訪問ありがとうございました。

連休の方も多いと思いますが、コロナの影響で自宅で過ごされる方も多いのでしょうね。

 

おうち時間もいいですよね♪

素敵な週末をお過ごしくださいね。

 

あ、私はこれから仕事でした!

安房さんの絵本を見返したおかげで、ほのぼのしすぎちゃいました笑

 

帰ったらゆっくり読書などしたいと思います。

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安房直子ファン必見の書です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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