コンにちは。
 
今日は少し暖かいのかな。
でも、北の方は明日にかけても寒そうですね。
春が待ち遠しいです桜さくら桜さくらさくら
 
今日もご訪問くださりありがとうございます(*^ ^*)
銀狐は大変励まされております。
 
 
さて、世界一美しい村行ってみたいと思いませんか?(←井上陽水さんの歌みたいです♪ いや、今日はわりとまじめバージョンなので、このくらいで(^^;))
 
世界一美しい村。どこにあるのでしょう。
それは、この絵本を最後まで読むとわかります。
 
万年雪をかぶった山やまや、森や、みわたすかぎりの大草原もあって  ―――  春になれば草花がさきみだれ、夏になれば、くだものがたわわにみのります。美しい自然がいっぱいの国なのです。ひとびとは、ながいあいだ、家畜を追い、畑をたがやして、くらしてきました。
(あとがきより)

 

村の名前はパグマン。
主人公ヤモ少年が住む村です。
 
残念ですが、私達はそこへはたどりつけません(=´;ω;`=)
 
どれだけ歩いても
車を飛ばしても
飛行機に乗ったって
行けないのです(=´;ω;`=)
 
 

 

「せかいいち うつくしい ぼくの村」

作・絵 小林 豊

ポプラ社

 

作者の小林豊さんは何度も中東・アジア訪れたことがあるそうです。
パグマン村はその時小林さんが訪ねた村がモデルです。

 

これは美しくて、本当にあったお話の、悲しい絵本です。

 

ヤモ少年がすむパグマン村は、はる、はなでいっぱいになります。

家族みんなであんずやすももやさくらんぼの収穫をします。

あたたかい村の人々。

はじめての市場でのさくらんぼ売り。

市場でとうさんと食べたおいしいごはん。

ヤモ少年がかせいだお金で、とうさんは、まっしろなかわいいこひつじを買ってくれました。

かえり道でみた雄大な夕焼け…。

 

せんそうにいったにいさんも、らいねんのはるにはかえってくると、とうさんはいいました。

だから、ヤモ少年がこひつじにつけたなまえは「はる」という意味の「バハール」でした。

 

そのふゆ、村はせんそうではかいされました。

だから、いまはもう、ないのです。

みんな、もうないのです。

 

だから、そこへたどりつくことは、誰もできないのです。

 

 

私は本が好きですが、悲しい本は手元に置いておけません。

そういうのはたいてい図書館で読んだり借りたりです。
悲しくなりすぎるから持っておけないのです。
むしろ読めないくらいです。
・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
 
でもこの絵本は持っています。
私が持っている悲しい絵本は2冊だけ。
この「せかいいち うつくしい ぼくの村」と、以前ご紹介した「おこりじぞう」だけです。
(絵本「おこりじぞう」の紹介記事は→コチラから
 
なんでだろう、と考えたら、多分、忘れたくないんですね。
少年ヤモ達の美しい村のことを。
 
日本に生まれ、今、平和を享受している私達。
それはあたりまえのことだけど、もしかしたら、そうじゃない国に生まれていたかもしれない。
そう誰もが一度は考えたことがあるでしょう。
でも…。
何気ない日常、人々の営みの中の喜びや希望、大切な人、大事にしているもの…、それらを一瞬で失う辛さを、絶望を考えたことがあるでしょうか。
 
悲しい記憶の中の村…、パグマン。
そんな場所をもう、作ってはいけないのです。
あと、一つたりとも。

 

 

 

 

 

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