90+5分、緊張感のある引き締まった試合内容でした。試合結果もロジックなものでした。
準決勝の後味の悪さはいまだ残っていますが、最後はすっきりとJ2シーズンが終わってくれた。そんな心境の筆者です。


前エントリでも触れましたが、筆者はこの試合を「戦術・戦略なら福岡。個人技術なら名古屋」と予想していたのですが、この1試合に賭ける、名古屋の戦術力の高さは素晴らしかったです。

福岡には悪いですが、もう60分ごろから、よほどのないことがない限り、名古屋が勝ち抜くだろうと思っていました。

 

 

福岡のベース戦術は、ハイプレッシングからのショートカウンター。そしてテンポよくシンプルなポゼッション。名古屋もゲーム序盤はビルドアップの拙さを突かれて、悪い位置でボールを奪われるシーンが目立ちました。
しかし、そこからの攻守の切り替えが非常に良かったです。切り替えの速さもありましたが、筆者が舌を巻いたのは、そのポジションの正確さ。

福岡には、それほどショートスプリントの速い選手がません。そこを見抜いて、奪われても慌てず、相手選手との距離をつめて、ドリブルのスピードを消し、二人目の選手がプレスバックに走って、ボールの回収を図ります。
システムが3-4-3で、中盤の4選手、青木亮太、 田口泰士、小林裕紀、和泉竜司がフラットに並ぶ陣形を取ったことも良かったです。チャレンジ&カバーの構えを取り易かったでしょう。守備がそれほど得意ではない選手も混じっているのですが、全員がよく役割をこなしていまし

た。

 

一発勝負におけるゲーム戦略は、特定の選手にマークを付けるとか、ラインを低くするとか、ある程度割り切る、修正して臨むケースが多いのですが、名古屋はいつもの通りのポゼッションサッカーを崩さず、且つ今後の進歩につながるゲーム戦略で臨んできました。このあたり、いかにも風間八宏監督らしい拘りを感じます。

 


一方の福岡。力の差を見せつけられた試合でした。地力と戦術力を併せ持った今回の名古屋との差と言ってしまえば、それで終わってしまいますが、それにしても、シーズン序盤で見られたスピーディーなサッカーが影を潜めてしまっているのには驚いてしまいました。
福岡にとって井原正巳監督の存在はとても大きなもの。ただ、チーム戦術の精度を高める部分、1シーズン通しての指導能力には課題を残したシーズンにもなりました。


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