『靴だけは作った方がいいぞ、まだ早いかもしれないけどな。』
デビューが決まり挨拶にお伺いした時、そう言われました。

デビュー前から本当にお世話になって、朝まで一緒に飲んで下さったり雀卓を囲んだりスキー旅行に行ったり。
その度に話して下さる昔のプロレスの話やレフェリーの話は今とても大きな財産になっています。

デビュー直後は会う度に泣きたくなるまでアドバイスして頂いてました。
それがいつの日か『レフェリングしてる様には見えるよ』になり。
やがて『ようやくレフェリーらしくなって来たな!』と言われ。
アドバイスも徐々に細かい部分についてまで言われる様になってきました。
勿論まだまだなのは重々承知しておりますが…

そして先日言われたんですよ。
『お前もいい加減靴作った方がいいぞ。全然違うから。本当は俺のあげたいんだけどお前足小さいだろ。ブカブカじゃ意味ないからな』
聞けば村山さんや松井さんもお下がりを頂いてるとかで。
自分も頂きたかったけど確かに足に合わなきゃ意味が無い。

という事で初めてリングシューズを作らせて頂きました。
勧めて下ったその方、京平さんと同じ形で。
11/30の後楽園大会から使っています。
あ、バラモンさんの試合は初日から汚れそうだったので履き替えましたが(笑)

そして12/11の東京愚連隊興行で京平さんに報告に行きました。
『やっと作ったかぁ!絶対この方が良いぞ』そう言ってニコリと笑った京平さん。
そこでもリングシューズを履いた時の動きや手入れについて本当に詳しく教えて下さいました。

そしてその日。
僕が初めて作ったリングシューズで立ったそのリング。
先輩方と一緒に作ったそのリング。
いつもの様に華麗にステップを刻む京平さんの横にはテリー・ファンクとミル・マスカラスがいました。

プロレスのリングには夢が埋まっている!
36にもなった小さなおじさんが今でも色々な夢を見たり叶えたり出来るのですから。

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