石井さんに『十月はテンション高いって言ってた割りにはブログ更新しないすね…』とか言い放った記憶がありますが俺一回も更新してねー!
言い訳程度に一回は更新しときます。
とか書いてたけど出来なかった!

十月は今年の中でも一、二を争うくらいのスケジュールでした。
そんな中でもやはり語らざるを得ないのがプロレスキャノンボールでしょう。

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10/21から二泊三日の弾丸スケジュールで撮影されたプロレスドキュメント映画。
各チームが10万円の資金を元に各地でプロレスをしながら設定されたゴールを目指します。
自分は審判部として参加。

この模様は参加者それぞれが逐一ツイートし、それが拡散され物凄いスピードと勢いでプロレス界を席巻しました。
自分の行程を情報が出てる範囲で簡単に説明しますと…

初日
新宿御苑→スターダムさん事務所でレフェリー→ブルーフィールドでレフェリー→一足先に初日のゴール飯坂温泉へ→松野さんと合流→全員でプレビュー

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田代純子さん宅でレフェリー→路上プロレスでレフェリー→みちのくプロレスさんの大釜幼稚園大会でレフェリー→みちのくプロレスさん道場でプレビュー→夜中に東京へ出発→早朝に事務所着

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となかなかな行程でした。
個人的には一旦帰宅して洗濯してまた事務所→菊タローさんの20周年興行でレフェリー→3日後にはホール!
かなりのHPを消耗しました。

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ただ映画自体は各チームがそれぞれ気の狂った試合を続け、信じられない様なドラマがあったりチーム内で色々あったり…
完成が待ち遠しいとしか言えません。
やはり一番凄いのはプロレスなんだよ!って感じでしたね。

まさに台風が勢力を拡大しながら北上するかの様に異常とも言えるスピードと勢いで情報が拡散され、学生プロレス、アマチュアプロレス、女子プロレス、地方からインディー、メジャーまで全てが化学反応を起こしました。

Twitterで見守るファンの皆様の熱気も異常で、私でさえプロレスキャノンボール前後でフォロワーが100人以上増え、バラモン兄弟参戦を発表したツイートが250リツイートされるという有様!
もうこんな事一生無いんだろうなぁというまさに人生のピークを迎えました(笑)

行程はハードだったけど一日中プロレスの事だけ考えなきゃいけないのは幸せな事だしとても楽しかったです。
めちゃくちゃ、そうめちゃくちゃに楽しかった。
でも心のどこかに何か引っかかるものはありました。

それは少なからず参加メンバーみんなも同じだったようで、結果的に大船渡でのチャリティ興行が決まりました。
どういう流れでそうなったかは映画を観て頂ければと思いますが、それが決まった時、心がすっと透き通る様な感覚がしました。
あの引っかかりが取れたのです。

初日に松野さんと会った時、どうしても震災の話に触れざるを得ませんでした。
純子さんもまた当日の様子から現在までを詳しく話して下さいました。
街中には空きテナントの物件が多数。
路上プロレスをやった場所はつい先日まで除染作業で立ち入り禁止だったところでした。
初日の夜、我々を食事に連れて行ってくれた松野さん。
周りを気にしながら少し小さい声でこう言いました。
『三年も経てば色々な奴が出てくるからな…』
東京にいたら分からない話も沢山ありました。
そしてこうも言っていました。
『除染作業も勿論大事だよ。でも時間がかかる。プロレスみたいに観て直ぐに元気になるものも必要なんだよ。だから俺は被災した人達を招待してゴージャスナイトやってんだ!』

大船渡の興行が決まった時、全てが繋がり一つの線になりました。
色々な事を思い出した。

震災の二日後に大阪大会を開催しました。
松井さんは弟さんとまだ連絡が取れていなかった。
最後にマイクを持った松井さんは思わず声を詰まらせました。
あんな松井さんは初めて見ました。

中止も検討されたその月の後楽園大会。
最終的に高木さんは開催する事を選びました。
大きな地震が来たら即中止、節電対策で照明演出やスクリーンは使わず対戦カードは村田さんの読み上げで選手が走って出て来てリング上で向かい合う生対戦カード発表。
電車は止まったままだったので新藤さんが車で福島まで往復し、久しぶりに松野さんが登場。

あの時高木さんは常に言っていました。
俺たちが元気じゃなくてどうする?
俺たちがファンを笑顔にさせてあげられなくてどうする?
俺たちにはプロレスしかない、プロレスで元気になってもらうしかない。
自分の心にあった迷いや不安、弱さを打ち消してくれる一言でした。

それからは路上チャリティシリーズとして入場無料で募金を募る興行を何度か。
リングの無い様々な場所で泥だらけ、傷だらけになりながらプロレスを続けるその姿。
とにかくプロレスで元気を分けたい、どんな状況でもプロレスは出来る。
高木さん自らの背中でそう訴えている様にも思えました。

あれから三年。でもまだ三年です。
キャノンボールを楽しく続ける中で、このままで良いのか?
これだけで良いのか?
僕の心に引っかかっていたのはそれでした。
松野さんと純子さんの話がどうしても頭から離れなかった。
そしてその答えを教えてくれたのは、三年前の高木さんでした。

今になっても僕が出来ることはプロレスしかありません。
プロレスを観て少しでも元気になってもらえたら。
それはDDTに入社する時、人生最後のチャンスだと思って僕がやりたかった事に他なりません。

みちのくプロレスさんのリングで初めてレフェリーさせて頂いた時。
HARASHIMAさんに立ち向かう郡司選手を必死に応援するお客様の姿を見ました。
男色さんの入場では本当に会場中を必死に逃げ惑う姿。
まだまだプロレスの力でお役に立てることはあると感じました。

『プロレスキャノンボール2014in大船渡』
11月19日(水) 18時開場 19時開始
岩手県:大船渡市民体育館
入場無料
参加予定選手:鈴木みのる、葛西純、高木三四郎、HARASHIMA、飯伏幸太、男色ディーノ、ザ•グレート•サスケ、新崎人生、気仙沼二郎、かめっしー、バラモンシュウ、バラモンケイ、日向寺塁、佐々木大地、郡司歩、里村明衣子、赤井沙希、ゴージャス松野、マッスル坂井、大家健

一人でも多くの方にプロレスを元気を届けたい!

僕にはこの三日間、僕なりのプロレスキャノンボールがありました。
震災だったりプロレスだったり、それこそいつのまにか人生そのものと向き合っていた三日間でした。
そして参加した方々一人ひとりに、それぞれのプロレスキャノンボールがある。
大船渡の興行を笑顔で終えられた時、僕のプロレスキャノンボール2014が完結する気がします。

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