義母は、人をからかったり冗談を言うのが大好きな人です。


外国人の私にもわかる、大阪のおばちゃん系の笑いのセンス。。。


そして、何かと他の人には起こらないようなハプニングに遭遇する人でもある。。。


名前はスー(スーザン)。*スー1号。


そして、スーの弟ジェフのところに嫁いで来たのが、これまたスー(スーザン)。*スー2号。


このスー2号は、冗談を言ったり人をからかったりは滅多にしないが、うちの義母を上回る爆笑ハプニングに見舞われがちな人。


初めて家に挨拶に来た娘の彼氏の車に追突したり、町で見知らぬ盲目の男性を介助してたら、ついさっきまで有難がってたその男性が何故か突然猛烈にキレだしたりと、どこか笑えるエピソードがいくつもある。。。


スー1号の母ウェンディもまた、たまにではあるが大阪のおばちゃん系のノリがチラホラする。


そして、スー1号の親友でウェンディを母のように慕うクリスもまた、大阪のおばちゃん系のノリである。。。


私の親戚は大阪のおばちゃんだらけなのですが、みんな口を開けばお腹がよじれるほど面白い人達で、その人達を彷彿とさせるこのオージー女4人。。。


15年ほど前、この4人で出かけた時の話が面白かったので、お伝えしてみようと思います。


約15年前のある日、4人は一緒に舞台を観に行った。


舞台が終わり、食事に行こうと2台の車に分かれてレストランに向かう。


ウェンディはクリスの車に乗り込み、スー1号と2号はウェンディが乗ってきた夫ミックの車に乗り込む。


ところが、ミックの車のエンジンがかからない。


当時、ミックは車の盗難防止の為に、キーを回すだけではエンジンがかからないようにするものを車に取り付けていて、それを解除するボタンは簡単には探せない場所にあった。


舞台にはミックの妻ウェンディが運転して来たのですが、ウェンディはすでにクリスの車でレストランに向かっていて、解除ボタンがどこにあるのか聞こうにも聞けない。


当時は携帯電話が無かった時代なので、ミックに連絡するのも公衆電話からであった。。。


公衆電話を見つけ、ミックに電話をかける。


スー1号「お父さん、解除ボタンどこにあるの?」


ミック「あぁ~。多分見つけられないと思うよ。」


スー1号「どこにあるの?」


ミック「う~ん?見つけられないと思うんだよね~。」


スー1号「だから、どこにあんのよむかっ


ミック「だからさ、見つけられないと思うんだよね~。ほら、見つけにくいとこにしないと意味ないでしょ?」


スー1号「むかっむかっむかっさっさとどこにあるか言ってくれないと探しもできないでしょうが!!!むかっむかっむかっ


と、なぜか実の娘に対して盗難防止を試みたミック。。。


こんなやりとりがしばらく繰り返され、やっと解除ボタンを押せたキレキレのスー1号&2号。


やっとエンジンがかかり、さぁレストランに向かおうと車を発進させた時、なんだか見覚えのある車が前を横切って行った。


「あら!あの車、クリスじゃない!あぁ良かった。レストランで待たせちゃうかと思ったわよ。」


車を急発進させる1号&2号。


なんとかクリスの車に追いついて、そのままピッタリ後ろを走り続ける。


途中、なぜか速度を上げるクリス。


追いかける1号&2号。


「クリス、なんだかやけに急いでるわね。」


急に角を曲がるクリス。


「クリスどうしたのかしら。でもついて行かなくちゃ!でもレストランはこっちじゃないと思うんだけど。」


「あ、また速度を上げたわよ!早く早く!!!」


40分後、クリスはものすごい勢いでとある家のドライブウェイに乗り入れ、これまたすごい勢いで家の中に駆け込んで行った。。。


クリスじゃなかった。。。


1号&2号は、見ず知らずの女性を40分間も震え上がらせていた。。。


そして、見知らぬ郊外の住宅地から出て、再び公衆電話を見つける1号&2号。


レストランに電話をかけ、ウェンディを呼び出す。


ウェイター「ウェンディR様、お電話がかかっております。」


ウェンディ「私じゃないわよ。」


ウェイター「でも、ウェンディR様宛にお電話がかかっておりますので。。。」


ウェンディ「私じゃないわよ。誰も私がここにいるなんて知らないんだから。」


ウェイター「やっぱりウェンディR様宛に間違いなくて、このレストランでウェンディR様はお客様だけなのですが。。。」


ウェンディ「私は出ないわよ。私が今ここにいるなんて誰も知らないんだから、私なわけないじゃないむかっ


ウェイターは何度もスー1号&2号の電話口とウェンディの間を行ったり来たり。。。


ついにクリスがキレ、


「なんだっていいからさっさと電話に出なさいよむかっ電話で殺されるわけでもないんだからむかっ


実の娘と義理の娘はウェンディがどこにいるか知っている。。。


この時点で、レストランについてから1時間以上待たされているウェンディとクリス。


ここでやっと、スー1号と2号がレストランに着くまでまだあと1時間ほどかかることが判明。。。


ウェンディ「じゃあ二人が来るまでディナーはお預けね。。。」


クリス「私は食べるわよ。あと1時間であの二人がちゃんとここにたどり着く保証なんてどこにもないのよ。お腹空きすぎて倒れるわよむかっ


クリスだけが正解であった。。。