おはようございます
今朝の血圧(122/77)
人は色々便利な物を開発して、ついに脳の代わり以上のものを作り出した。
第一次産業以外のホワイトカラーの仕事は、ほとんどAIが変わってできるようになり、人がいらなくなった。

究極の便利
〜AI時代の僕らが忘れた、最強の裏技〜
おい、そこの若いの!
そして人生の酸いも甘いも噛み分けたベテランたちよ!
ちょっと面白い話があるんだ、聞いていかないかい?
俺たちは今、「目標達成」という名の壮大な人生ロールプレイングゲームに夢中だった。
「良い大学」「良い会社」「高い給料」「登録者数」「フォロワー数」次から次へと現れる目標・難問をこなし、経験値を稼ぎ、レベルアップに明け暮れる。
まるで画面のゲーム中の勇者様だ。
住んでるのは、虫一匹いない清潔で四角い箱(ダンジョンとも言う高級マンション)。
移動は囲われた鉄の箱(乗り物)。
食事はビニールに包まれた完成品(回復アイテム)。
便利で、安全で、スピーディー。
まさに、完璧に最適化された人生ゲームの世界。
でも、何だろうな、この虚しさは。
俺たちは人間は縄文時代から進化しているのか?
それとも、ただの「効率化」という名のウイルスに感染しちまっただけなのか?
昔の人は「リアル体感型オープンワールド」を生きていた
少し前の人は、俺たちとは違う人生ゲームをプレイしていた。
それは「第一次産業」という名の、超リアル体感型オープンワールドゲームだ。
彼らの冒険はものすごくシンプル。
「土を耕し、種をまく」「海に出て、魚を釣る」「弓や槍で動物を狩る」
しかし、そのシンプルさの裏には、とんでもない奥深さがあった。
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天気という、気まぐれな神(ゲームマスター)に一喜一憂し
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作物が育つ喜び(超長期育成チャレンジ)を五感で味わい
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不漁・大漁という名の理不尽なイベントに頭を抱え
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仲間(動物や家族)の生と死(傷老病死)を、ログインするたびに直視した
彼らの生き方は、まさに「言行一致」。
言葉で「生きる」と言うだけでなく、その手で、足で、全身で「生きる」を実践していた。
腹が減れば、自分の手で食い物を採り・獲ってくる。
それが、人生そのものの全てだった。
AI様がくれる「全自動・人生イージーモード」の罠
そして今、俺たちの前にAIという最強のNPC(ノンプレイヤーキャラクター)が現れた。
彼は言う。
「旦那様、もう何もしなくて結構です。
仕事も、運転も、料理も、全て私がやりますから」
と。
ついには、生まれてから死ぬまで、指一本動かさなくてもいい時代が来るかもしれない。
人生で最後に残された自分で自覚することは
「生まれてきて、死ぬ行くこと」
その間の面倒なプロセスは、全部AIがやってくれる。
・・・ん? ちょっと待てよ。
汗をかく喜びも、失敗する悔しさも、雨の匂いも、土の感触も、自分で育てたトマトのあの青臭くて甘い味も・・・全部なくなっちまう。
俺たちは、人生というゲームの壮大な「待機画面」を眺めるだけになるのか?
自然災害という名の「強制アップデート」
歴史を振り返ってみろ。
人間様が「俺たち最強!」って調子に乗ってると、ドカンとデカいのが来る。
地震、噴火、台風、津波、洪水・・・自然という名の運営から、強制アップデートのお知らせだ。
その時、俺たちは気づかされる。
どんなに高いビルを建てても、どんなに速いネット回線を引いても、俺たちはこのデカい地球っていうサーバーの上でしか生きていけないってことを。
スマホの充電が切れたらただの板版になるように、自然に見放されたら俺たちは何もできないってことをな。
俺が見つけた、最強の裏技
何を隠そう、俺は今、畑で土をいじってる。
最初は「目標」なんてなかった。
ただ、やってみたかっただけだ。
小さな種をまき、水をやる。
芽が出たときは、正直、ゲームでレアアイテムをゲットした時より興奮した。
雨が降れば「よしよし!」と思い、虫がつけば「この野郎!」と手で取る。
そうやって育てたキュウリをかじった時、思ったんだ。
「ああ、これだったんだ」
と。
これが、生きるってことの「香り」「手触り」「味」「音」「色」だったんだ。
便利さやスピードの向こう側に置いてきぼりにした、一番大切なもんだった。
なんて難しい言葉じゃねえ。
自分の手で命を育て、それを食って、自分の命にする。
ただそれだけのことだったんだ。
若者たちよ、別に今すぐ仕事を辞めて釣りに行って野菜を育てろって言ってるわけじゃねえ。
ベテランたちよ、昔は良かったなんて説教するつもりもねえ。
ただ、一度でいいから「人生の土いじり」をやってみてくれ。
ベランダでミニトマトを育てるのでもいい。
近所の公園の木の名前を覚えるのでもいい。
旬の魚を自分でおろしてみるのでもいい。
目標という名のGPSを一旦オフにして、自分の五感というコンパスを信じて歩いてみるんだ。
そこには、AIや攻略サイトにも載っていない、とんでもなく面白くて、愛おしい「人生」という名の「最高の人生ゲーム」が待っている。
生きるってのは、ゴールに早く着くことじゃない。
その道中の景色を、どれだけ味わい尽くせるかなのさ、それを知ったらもう人生ゲームの虜になるぜ。
おっと、振り出しに戻ってしまった。
それでいいんだよ。
人生ってのは、何度だって新しい旅を始められるんだからさ。





