おはようございますおねがい 昨日の血圧( 134、95)やや高い。

 

ESTA(エスタ)」とは(電子渡航認証システム)の略で、アメリカ合衆国にビザなしで渡航する際に必要な事前承認制度です。

 TODAY'S
 
グレー企業の罠

ESTA申請で9千円が9万円!? ~“公式に見せかけた代行サイト”にご用心~

来月、我が家の娘と孫たちはサンディエゴへ。

 

夏のイベント旅行として、現地の友人に会いに行く計画が進行中です。

 

パスポートの取得、飛行機の予約も前回のブログでやっと完了。

(我が家のパスポートの申請は下記のブログを参照に)

 

 

そして、アメリカ合衆国への入国には、私がよく行く台湾とは違い「ESTA(エスタ)」という電子渡航認証が必要です。

 

ESTAはオンラインで申請し、公式サイト

 

 

から申請できます。

 

申請料は21ドル(2025年6月現在 約3,000円)。承認されれば2年間有効で、期間中は何度でも渡航可能。

 

ただし、これはあくまで

 

「ビザなし渡航のための事前審査」

 

なので、必ず事前に取得しておく必要があります。

娘、スマホで申請 → 事件は起きた

「ESTAって、ネットで申し込むだけらしいよ~」


そう言って、娘がスマホ片手にチャチャっと申請スタート。

 

画面は英語だらけ。

 


生年月日だ、緊急連絡先だ、ホテルの住所だと、慣れない操作にプチパニック。

 

「お父さん、これ"Given Name"ってなに?」

 

とか、かなり手間取りながら一生懸命です。

 

やがて無事(?)3人分の申請を完了。


クレジットカードで支払いも済ませて、娘はドヤ顔。

 

「ふぅ~、終わった終わった。これで旅の準備もバッチリ!」

 

と思ったその2か月後――に事件が。

事件は起きた、9万円のクレジット明細

私が畑仕事から帰って玄関を入るや否や

 

孫が

 

「たいへんたいへん、やられた ネット詐欺」

 

うん、なんだろう。

 

娘が

 

「騙されたみたい、1人あたり3万円超!? 

3人で9万円って、なにコレ!?」

 

私も明細を見て、目を疑いました。

 

「え?ESTAって21ドルくらいじゃなかったの?」

 

娘がうろたえながら明細を見せてくる。

 

「これ、高すぎない!? これって高額請求ってやつじゃん!
ニュースで見たフィッシング詐欺?」

 

はい、その通りかも?

 

うちでもついに出ました

 

「ネット申請トラブル劇場」

 

はじまります。

 

サイトは本物そっくり。でも“偽物”

画面は本当に、アメリカの政府っぽい。


色味もレイアウトも完璧に同じ。


だけどよく見れば、URLの最後が「.gov」じゃない。
(公式サイトは「https://esta.cbp.dhs.gov」)

 

どうやらこれは「代行業者」のサイト。


ESTAの申請そのものはやってくれるけれど、その代わり、

 

「1人30,446円」

 

という、もはやエステ価格。

ジージ、分析開始

 

「詐欺ってわけじゃないな。サービス自体は一応提供されてるし・・・」


と、私の昔の血が騒ぎだす、危機管理スイッチがオン。

 

日本なら行政書士がやるような申請代行。


でもこれはアメリカの話で、日本の法律はいまひとつ関与せず。

 

法律の隙間をうま~く突いた、


合法スレスレの「不誠実ビジネス」ってやつです。

 

ここで黙っていないのが、私

 

娘から相談を受けた私は、すぐに状況を分析した。

 

「あー、それ、詐欺と言うより代行業者のサイトだ、うまく考えてるな」

 

本来、日本なら行政書士業等の資格がないとできないところ、これがアメリカということで、これは違反にはならないのだ。

 

ただし今回のケース、詐欺とは言えないのが難しいところ。

  • 一応サービス(ESTA申請)はきちんと登録申請されている

  • サイトには(小さく)料金説明がある

  • 支払い手続きも、本人が思い込み納得して操作している

つまり、詐欺ではなく「合法に公式サイトに見せかけた、非常に不誠実な手口」なのです。

 

私としては、これは「語学力や不慣れさにつけ込んだ、グレーな契約」と判断しました。

 

カード会社に電話 → 消費者センターへ相談 → さらに越境問題へ

まずはカード会社(JCB)に電話。


「これは詐欺ですか?」と聞かれ、

 

「えぇと代行業者ですかね。支払いは本人操作によるもののようで…」

 

つまり、自分で払った以上、難しいですね的なニュアンス。

 

続いて地元の消費生活センターに相談。


ベテラン相談員さん、苦笑いしながら一言。

 

「あ~、最近このパターン、すごく増えてるんですよ、でも今までの相談の中でもちょっと高額でしたね。」

 

頼れるようで頼れない現実。


紹介されたのは

 

「越境消費者センター(CCJ)」

 

さっそくメールで事情を送信。

新たな事実~口座引き落とし、まだだった

JCBから通知が来ました。

 

「口座残高不足により、引き落とし未決済です。このままではカードが止まる恐れがあります」

 

ちょっと待って。


この請求、ちゃんと払わないとカード止まる!?


でも、納得してないのに払うのもシャクだ!

 

娘と私、顔を見合わせて同時に言いました

 

「なんなのこれ…旅行のテンションが下がるわ!」

 

チャージバックはできる?

いわゆる「チャージバック」という、カード会社に請求取消しを依頼する制度もあります。

 

しかし今回は、

  • ESTA申請は公式サイトを確認すると登録申請が完了している

  • 業者のサイトに料金説明がいっさいない(ここがメールを再度確認してもみつからない)

という理由で、証拠となるのがないので、チャージバックが難しい可能性が高いとされています。

 

それでも私たちは、

 

 「納得できない契約であり、表示の不備がある」

 

と、この代行会社へメールで返金要求の交渉を継続中です。

同じ失敗を繰り返さないために

  • ESTAは必ず 公式サイト(https://esta.cbp.dhs.gov/) から申請

  • Google検索の上位に出てくる広告は 正規サイトではない可能性が高い(左上に「スポンサー」と記載あるのは代行業者)

  • スマホ操作時は “.gov”がURLの最後に含まれているかを必ずチェック

  • 不安な場合は、早めに誰かに相談する

最後に

「まさか自分がこんなミスをするなんて、ちゃんと確認しなかったのが失敗だったね」

 

娘はそう言いながら苦笑いしていますが、これこそがネット社会の

 

「巧妙な罠」

 

しかも合法っぽく見えるのがまた怖い。


でも、便利なことも多いが、よく読まないとネットは知らないでは済まされない時代です。


だからこそ、今回の失敗もシェアして、次の誰か」を守るのも私たちの役目かもしれません。

 

ああ、9万円――


旅のお土産を買う前に、カードに深い傷跡だけ残りました。

 

みなさんご注意を!! 

 

 

知行合一