身体動作の基礎
〜Feedback-Feed forward〜
股関節。Hip Jointといいます。
足の付け根の関節です。
この関節は形状が球状になっていて、骨格形状から非常に不安定かつ自由度の大きい関節になっています。
通常まんまるの形をした固いものに乗ったら、すべり転がり落ちるでしょう。
これを制御しているのが、股関節周囲の大小合わせた多くの筋たちにと関節の靱帯につながっている、神経たちです。
Feedback-Feed forward
股関節の仕組みを話すついでに、動作を考える上での原理原則を最初にお話しさせてください。
僕たちの身体活動は、感覚を感じるところからすべてが始まります。
それは意識にのぼる感覚から脳の無意識領域へ送られる感覚まであります。
関節の靱帯に多くの感覚器があり、重さや伸ばされている感覚を脳に送り続けています。
(これをFeedbackと呼んでいます)
そこに視覚・聴覚・三半規管からの前庭感覚などが脳で統合されて、僕たちの身体の動作が決まります。
脳に送られた感覚情報をもとに、前頭葉で動作戦略を立て、それを動作として命令しています。
(これをFeed forward と呼びます)
考えてみてください。
あなたがコンビニやスーパーのレジで支払いをしているときに「両足をまっすぐ伸ばしておこう」とはつゆとも考えていないはずです。このような動作戦略を体と脳は日々繰り返すことで活動を行っています。
以上が、簡単ですが身体動作の基礎原理となります。
1+1=2のように、身体理論の基礎理論とご理解いただけましたら幸いです。
その中の一つ、股関節について、話を戻していきましょう。
~僕たちは、2つのボールに乗って歩いている②~Hip Joints(股関節)について~につづく