動物の胸水が溜まる病気のとき、あると良いとよく言われる酸素濃縮機と酸素室ですが、症状が進むまで、どのように必要になるのか全くわかりませんでした。

このページでは、猫の酸素濃縮機と酸素室の我が家の場合の利用法、知っておきたかったことを記録しておきたいと思います。

どなたかの参考になれば幸いです。




■何故酸素濃縮機が必要か


猫は鼻と肺で呼吸する動物です。お腹だけで呼吸しているときは、呼吸が苦しい時です。開口呼吸をしている時は、命の危険がある呼吸困難を起こしています。


開口呼吸を起こした時、または開口呼吸になりそうなとき、酸素を供給する必要があります。


酸素を供給するには、酸素濃縮機を使い、ケージの酸素濃度を上げた酸素室を作って入れるか、酸素濃縮機から鼻へ酸素を送ってやる必要があります。


ニケが開口呼吸になるタイミングは


・胸水が溜まり、胸膜内に肺が膨らむスペースが無い
・胸膜が癒着し、肺が膨らむスペースがない
・病院へ行くなどの恐怖
・体力低下時の運動
・体力低下時の排尿
・肺の機能低下


などがありました。


初めて開口呼吸になったのは、初診の病院に向かっている時でした。


呼吸数が一分間に50を超え、お腹で呼吸をしていたので心配になり、車で病院に向かっている時、ケージの中で開口呼吸になりました。
車の窓やケージの餌をあげる窓を開けたところ、口を閉じてくれましたが、病院での処置中はまた酸素を吸わせながらでないと危険だったと言われました。


その後も胸水を抜きに病院に向かっているときに開口呼吸になることが多く、車で酸素を吸わせたいと思うようになりました。


■車載できる小型酸素濃縮機


酸素濃縮器オキシビーナス・ミニ1000
https://www.unicom-co.jp/shop/otherpages/view/8


12/19に、ユニコムさんから車で使用できる酸素濃縮機をレンタルしました。
酸素濃縮機の購入も検討しましたが、酸素濃縮機は、ゼオライトという消耗品を使用して酸素を濃縮するそうで、連続運転した場合、一ヶ月ほどで交換の必要があると知り、レンタルすることにしました。


この機種は酸素室を作る場合は1キロの動物のケージまで、酸素マスクとして使用するなら2キロの動物までという説明を受け、ニケは3キロだったので別の機種を勧められましたが、車で使いたいのでと言ってレンタルしました。


車で使うと言うと、インバーターを付けて頂けます。軽自動車は車で使用できないことがあるそうです。


届いてすぐに、苦しそうにしているので鼻先へチューブを持って行ってみたのですが、最初ニケはチューブから出てくる風が自分に当たるのを嫌がって苦しそうなのに逃げてしまい、使えませんでした。


酸素濃度を40%に上げ、風力を弱くし、チューブの先端にペットボトルを切って作った酸素マスクを付けてさらに風が弱まるようにすると、そばに置いても逃げなくなりました。



通院時にタオルで底上げしたプラスチックケージに酸素圧縮機で酸素を送りながら行くようにすると、前回までの通院時より呼吸が楽そうに見えました。
大きなケージや布製のケージですと酸素濃度が上がりにくいので、小さめのプラスチックケージを底上げするのがおすすめです。


1/6にトイレの後に開口呼吸になった時、酸素マスクで酸素を吸わせると、すぐに口を閉じ、その後は苦しい時自分から酸素マスクに顔を入れるようになりました。


以降の通院時は、車内で度々開口呼吸になりましたが、鼻先にチューブを持っていくと口を閉じてくれました。


車載できる小型酸素濃縮機は、早くからレンタルしていて良かったと思う場面が多々ありました。


■酸素室が作れる酸素濃縮機と酸素室


酸素濃縮器オキシランドZ-3000
https://www.unicom-co.jp/shop/otherpages/view/8

ペットオキシホテルQuick中
https://www.unicom-co.jp/shop/products/view/442/category:34


小型酸素濃縮機を使用しはじめて、酸素の必要性を実感すると同時に、もっとハイパワーの酸素濃縮機と、酸素室も用意しておきたいと思い、12/31にユニコムさんで酸素濃縮器オキシランドZ-3000をレンタル、ペットオキシホテルQuick中を購入しました。


酸素濃縮器オキシランドZ-3000は、来てすぐに役立ちました。
リビングのソファーと二階の寝室、どちらでニケが苦しそうにしていてもすぐ酸素を送れるようになったからです。
また小型よりも楽になるのが早いように見えました。
かなり重いですが、女性の私でも二階へ運ぶことができました。


これは後から思いついたのですが、小型と大型2台あり、電力が大丈夫なら、片方は酸素マスク、片方は酸素室へつなぐと、酸素室の濃度を維持しつつ苦しい時はマスクの酸素流量を上げることができるので、良かったかもしれません。



酸素室の方は、テルコムさんのレンタルアクリルケージの方が利用者が多そうでしたが、猫はすぐ出ていってしまう、入ってくれない、という感想をたくさん見かけて、おそらくニケもそうだろうから、上からかぶせて使用できる酸素室ならどうだろうと思い、購入してみました。


テルコムさんでアクリルケージつきをレンタルするより、ユニコムさんでケージを購入して濃縮機をレンタルするほうが安かったということもあります。


中型で3キロのニケがギリギリのサイズでした。

ケージは出入り口や窓がなく、全体的に半透明で、ニケが口を開けていないか確認しづらかったのと、ごはんやお水をあげる方法がなかったので、夫がマジックテープ部分を三角に開き、100均のビニールテーブルクロスでカーテンを着け、出入り口を作ってくれました。
ニケは閉じ込めるとパニックになるので、ニケが出られるようにしたのですが、出たのは数回です。お水やごはんが欲しい時に、出入り口に顔を向けることは頻繁にありました。


この状態でオキシランドZ-3000をつなげばベッドの布団の上でも37%まで酸素濃度を上げることができました。


円形なので、ニケの口元が見える位置にケージの出入り口を回して、開口呼吸していないか確認したり、小皿やスプーンを差し入れてお水を飲ませたりもできました。


動けるうちは上からかぶせると、出してー!と暴れて、かえって呼吸数が上がってしまい使えなかったのですが、
最後の3日間、ニケが動けなくなってきてから、姿勢を変えるたびとても苦しそうにするようになり、
姿勢を変えるとマスクから口が離れて酸素濃度が薄くなるのが辛いのではと思い、
ニケが自分で寝ついた場所でかぶせて酸素室にしてあげると、姿勢を変えるときも酸素が吸えるからか、とても楽になったように見え、落ち着いてくれました。


その後3日間、酸素室から出たがることはなく、酸素室で看取ることになりました。


猫は寝る場所を自分で決めるので、猫が寝た場所を酸素室にできる、かぶせるタイプの酸素室は相性が良いと思います。


■酸素濃度計


オキシランドZ-3000をレンタルする時、同時に酸素濃度計もレンタルしました。
https://www.unicom-co.jp/shop/otherpages/view/8


一週間レンタルと一ヶ月レンタルがあり、一ヶ月レンタルにしました。
亡くなる直前まで頻繁に使用したので、一ヶ月にして良かったです。


・動物病院へ行く際にケージに酸素が溜まったかを確認
・口元付近にマスクを置いた状態で、その場所の酸素濃度を確認
・かぶせるタイプの酸素室の酸素濃度を確認


酸素濃度の目安は30~40%です。
基本的にはニケが落ち着いたかで酸素流量を調節していましたが、数字で見ることができるとより安心できました。


■費用


車載小型酸素濃縮機一ヶ月レンタル

大型酸素濃縮機一ヶ月レンタル

酸素濃度計一ヶ月レンタル

中型ケージ購入

合計37,460円


でした。ユニコムさんは日割りはありません。借りた日から一ヶ月間たつと更新です。

契約料に往復送料が含まれています。

16時にお電話して、明日お届けできる時間ギリギリですと言われました。