北陸新幹線の線路の雪を溶かす設備の設置工事をめぐる談合事件で、予定価格を漏らしたとして官製談合防止法違反の罪に問われた独立行政法人「鉄道?運輸機構」東京支社(東京都港区)の元設備部長?松岡賢作被告(57)の判決が9日、東京地裁であった。大善文男裁判長は「国民の税金でまかなわれる予算の適正な執行を害する悪質な行為だが、反省もしている」として、懲役1年2カ月執行猶予3年(求刑懲役1年2カ月)の判決を言い渡した。
判決によると、松岡被告は工事の発注を担当していた2012年10月と11月の2回、談合で受注が決まっていた業者の担当者に、予定価格に近い金額を教え、高い落札率(予定価格に対する落札額の割合)で落札させた。
判決は、松岡被告が部下に指示して業者と面談の機会をつくり、金額を伝えていたと指摘。「入札が適正?公正に行われるよう、職務を全うすることが求められる立場だったのに、知り得た秘密を自ら進んで漏らしており悪質だ」と述べた。
機構は「職員が有罪判決を受けたことは極めて遺憾で、深くおわびする。再発防止対策をつくり、信頼回復に努めたい」とするコメントを出した。
事件をめぐっては、受注側の高砂熱学工業、新日本空調(いずれも東京)、ダイダン(大阪)など設備業者8社と各社の担当者8人も、談合に参加したとして独占禁止法違反(不当な取引制限)の罪で在宅起訴され、一部の公判が始まっている。