障害報告 | にかぽの日記

障害報告

久々のシステムもの。


プログラムのテストを行い、問題を発見したときに開発者に提出する報告書がある。この報告書の書き方で、問題解決までにかかる時間が決まるといっても過言ではない。


情報システム部に所属する人であれば、システム障害を早急に解決することが能力の1つとして求められる。だが、プロ意識に欠ける人は、発生した問題をそのまま他の誰かに渡し、問題解決してくれるのを待つだけ。総務が片手間でシステムの面倒を見ているというのならそういうのもありだろうが、システムの専門家がそれじゃあダメだろう。


今日、それぞれ異なる3人の顧客から情けない障害報告をもらい、こいつらやる気あんのかよ、と珍しく声を荒げた私。電話の会社では普段おとなしくしているのだが、今日は怒ったね、わたしゃ。


私の前に座っているTさんは、問題解決能力に長けた男で、システム屋としては超一流の部類だ。私がぷりぷり怒っているのを聞いて、「言っていることはその通りですが、そう言われてもねぇ、そうですねぇとしか言えないっすよ」と笑っていた。やっぱ、こいつはわかっているな。


私は障害報告の書き方を先輩から嫌というほど教わった。私が新人のとき、先輩に松岡さんと大溝さんという人がいて、私を鍛えてくれたのだ。彼らは変な顔をしたおっさんだったが、恐ろしいほどの業務知識を持っていて、しかも寒気がするほど頭脳明晰だった。特に大溝さんはすごかったな。忌憚の無い意見を言う人で、同僚や上司からは敬遠されていたみたいだったけど、私は好きだったなぁ。飲むときに小指立ててグラスを持つのはやめて欲しかったけど。


松岡さんも大溝さんも聞けば丁寧に分かりやすく教えてくれるのだが、私が少しでも手を抜くと容赦なく罵られた。怖くはなかったが、あまりにもめちゃくちゃ言うので、正直かなりムッとしたね。でも、私がムッとしてもお構いなしだったなぁ、あの人たちは。容姿はイマイチだったが、自信に満ちた内面の格好いいおっさんたちで、本当に尊敬できた。300人近くが2年がかりで作成したシステムの検証を数十名で1年以上にわたって検証していたのだが、その検証チームの中で、仕事の出来るナンバー1、2が彼らだったと思う。そんな人たちに鍛えられて、本当に私はラッキーだったと思う。


彼らのチェックが入っている私の障害報告(トラブルQAとその会社では呼んでいた)は、下請けの開発会社で分かりやすいと有名になっていたようで、初めて開発会社の人とミーティングしたときに、プログラマーのお姉さんから「あっ、あなたがあのにかぽさんですか」って言われた。有名になっていたことは後になって知ったので、そのときは、この人俺のことが好きなのかなとすっかり勘違いしていた。当時は姉さんキラーだったし。これも後で知ったことだが、その開発会社のかなり上のレベルの人まで私の名前を知っていて、私の会社の様々な部署で、今年の新人のナンバー1はにかぽさんだって広めていたらしい。


あれ?いつの間にか私の新人時代の自慢話になっている。っていうか、有名になったのは松岡さんと大溝さんのおかげなんだけどね。


私が言いたいことは、障害報告で手を抜くなってことだ。問題解決能力というのは、システム運用で最も高度なスキルが要求される。力のないヤツに問題解決はできない。だからといって、逃げていてはいつまで経っても力はつかない。ピノコを見てみろ。何にもできないアホ女だったが、1年間涙を流しながら、私の罵倒に耐え抜き、今やそれなりに問題解決能力を身につけている。ピノコの障害報告は合格だ。


それにひきかえ、今日の顧客3人のなんと情けないこと。「ぼくは無能です」って言っているようなもんだよ。