DNAプログラム
情けは人のためならず。
このフレーズを誤解して使う人がいる。情けをかけるとその人のためにならないという意味ではない。情けをかけるのは、人のためではなく、まわりまわって自分のためになるのだということ。
人間に限らず、世の生き物は自分が生き抜くことを第一の目標としているようで、自己を愛するように作られている。しかしながら、個だけの力で生き抜くよりは、他の個と協力しながら生き抜いていくほうが生存率が高いことも同時にプログラグラムされており、他を助けることでも自己愛が成就されるように作られている。
という考えを、私は幼少のころから持っていた。例えば、他人を思いやるのは、他人が喜ぶのを見て自分が嬉しいと感じるからで、自分が嬉しいと感じなければ、他人を思いやることなどしないと信じているかなり冷めた子供であった。
今はちょっと違う。すべては自己愛で説明できると思っていたのだが、子供ができるともう1つ違うプログラムが走り出すことがわかった。子供が出来た途端、自分が生き抜くことが2番目の目標になり、1番目が子供を生かすことになってしまう。
正直、この心境の変化には自分でも驚いたのだが、でもね、生死に関わること以外は、相変わらず自己愛が中心だよ。悪いけど毎日毎日トーマスごっこには付き合いきれないのだ。お父さんは忙しいのだ。もういい加減、勘弁して欲しいのだ。
私が知らないプログラムはまだあるのかなぁ。世のおっさんを観察していると、自分のことや子供のことは既に卒業していて、国や世界や人類のことを真剣に考えている人がいる。いつかそのプログラムが動き出すのかなぁ。自分と子供だけで十分なんだがなぁ。