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無料版|プーチン=金正恩会談でほとんど報道されていない重要ポイントとは? 

 

今月19日、プーチンと金正恩の会談が行われた。

両国は包括的軍事援助協定を結び、東アジアはきな臭さを増している。

しかし、ジェームズ斉藤は「本当に怖いのは軍事協定ではありません」と断言する。

この会談で決まった、日本にとって本当に危険なポイントを徹底解説!!

 

ジェームズ斉藤 2024.06.30
 
 

ジェームズ 今月19日にロシアのプーチン大統領が北朝鮮を訪問し、金正恩総書記と会談しましたが、いまに至っても肝心なところが報道されていませんので解説しておきましょう。

 

――肝心なところ? 相互援助を含む包括的軍事援助協定は重要だと思うのですが。

 

ジェームズ もちろん重要です。しかし、欧米や日本が分析するほど、この軍事協定が危険かというとそれほどでもありません。ロシアはウクライナ戦争がありますから北朝鮮に武器を渡している余裕はそれほどありませんし、北朝鮮から武器弾薬を都合してもらったり、兵士を送ってもらったりというのもどこまで期待できるのかわかりません。実際、北朝鮮では「朝露の新しい同盟関係が築けた」と狂喜乱舞していますが、ロシアのほうでは北朝鮮との軍事協定についてほとんど報道していません。

 

――ですけど、プーチンはわざわざ北朝鮮に訪問してますよね? 

 

ジェームズ つまり、軍事協定の話は事実ですが、西側諸国を欺くためのディスインフォメーションで本当の目的は別にあります。では、別の目的とは何かというと、そのヒントとなるのがプーチン=金正恩会談の直前に金正恩が発したコメントです。金正恩は「北朝鮮のBRICS加盟を検討している」と言っているのです。実は今回のプーチン=金正恩会談の一番重要な成果は経済協力です。

 

――経済協力の話なんてしてたんですか?

 

ジェームズ していたのです。今回の会談で北朝鮮のBRICS入りはほぼ確実となりました。ロシアが北朝鮮のスポンサーになったので、ロシアを通じて世界との接点が構築できましたので。そうなると北朝鮮はBRICSでいま作ろうとしている共通通貨が使えるようになり、国際取引の決済ができるようになるのです。

 

――えーっ、それって結構凄い話じゃないんですか? ヘタしたら一気に北朝鮮が経済発展してしまうかもしれないですね

 

ジェームズ そうです。その可能性が出てきたのです。いままで北朝鮮が経済成長できなかったのは欧米が徹底的に経済制裁をかけていたためです。決済通貨としてドルやユーロが使えない国に資本投下などできません。ところが、今回プーチンがその憂いを取り除きました。もちろん、すぐに経済成長できるかというとそれはありませんが、北朝鮮は意外に資源国でマグネサイト、タングステン、モリブデン、金、銅などの鉱物資源が豊富です。金の埋蔵量は世界9位という話もあります。しかし、インフラが旧式なのでほとんど掘れていない状態ですので、ここに資本が入れば、一気に工業化に成功する可能性はあるのです。

 

――潜在力が高いんですね。

 

ジェームズ 資源があるのにインフラが整っていなかったために採掘できませんでしたからね。さらに、北朝鮮はもともと金のインゴットを大量に持っています。38度線以北に保管していた関東軍のゴールドを大量に手に入れています。

 

――もともと資産はあったんですね。流動化ができないだけで。

 

ジェームズ そうです。もともとポンテシャルはあったところに今回の会談でBRICS入りもほぼ確定し、BRICSの共通通貨が使えるようになるとともにロシア主導の国家間決済システムで提案されているUNITも使えるようになるわけですから、かなり恐ろしいことになると思います。そしてもう一つ、ロシアが中国抜きで進めている自由貿易ブロックであるユーラシア経済連合にも北朝鮮は加盟するでしょう。ユーラシア経済連合はベラルーシ、カザフスタンなど中央アジアの国々の経済統合ですが、インドやイスラエル、エジプトなども加盟を希望しています。そうなれば、市場が中央アジアからアラブにまで広がります。

 

――資本が入って市場が拡大すると。しかも、北朝鮮の製品って競争力高そうですよね。

 

ジェームズ 人件費なんてあってないようなものですからコストをいくらでも下げることができます(苦笑)。なにより、怖いのはこの30年ぐらいインドや欧米のユダヤ系のファンドが北朝鮮への投資を虎視眈々と狙っていたということです。

 

――ユダヤマネーまで入ると!!

 

ジェームズ さらにオイルマネーも入るでしょう。   〜続く〜

 

 

 

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