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恐れていたイラン=イスラエル戦争がついに勃発!?

 一読すれば状況がすっきりわかる緊急速報!

ジェームズ斉藤のインテリジェンスワールド <j-saito-sp@theletter.jp>

2024/04/16 15:06 (3 日前)

 

To 自分

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恐れていたイラン=イスラエル戦争がついに勃発!?

 一読すれば状況がすっきりわかる緊急速報!

かねてから指摘されていたイランのイスラエル攻撃。

いま世界では「第三次世界大戦の勃発か!?」と戦々恐々としている。しかし「そんなことはありません」と強く断言するジェームズ斉藤。

イランの攻撃の意味、イスラエルの対応、大国の思惑などをすっきりと解説! 

中東の現状が一読で理解できる、どこよりも詳しくかつ納得できるレポートです!

ジェームズ斉藤 2024.04.16
 
 

——以前からジェームズさんが言っていた通り、イランとイスラエルが戦争になりそうです!

 

ジェームズ いや、まだそこまでの段階ではないです。イラン軍とイスラエル軍の本格的な撃ち合いが戦争であるならば、それはまだ程遠いです。先日のイランのドローンとミサイルの攻撃はイスラエルのミサイル防衛システムであるアイアンドームの性能の検証のためだけですから。

 

——だからこそ、戦争なんじゃないんですか!?

 

ジェームズ いえ、イランとイスラエルが正面衝突するのであれば、お互いの強さをもっと知らないといけません。イランとイスラエルは国交もないですし、互いの情報も乏しいままです。特にイランの場合はイスラエルに関する軍事機密を大して取れていません。これは裏返すと、鎖国国家であるイランに対してもイスラエルがあまり情報を取れていないということにもなります。やっかいなのは両国とも核兵器を持っている可能性が高いということです。イスラエルは核兵器を保有しているといわれてますし、イランはアメリカのバイデン政権が核保有を容認していますから、核兵器の保有が進んでいます。核兵器の撃ち合いになれば、当然、両者ともかなりのダメージを負うことになり、より国土の小さいイスラエルのほうが先に滅ぶでしょう。イスラエルもそれはわかっていますから、両国の指導者が合理的に状況判断をし、意思決定をしているのであれば、すぐにイラン=イスラエル戦争にはしないはずです。諜報分析の難しさは指導者がたまに合理性を欠くことにありますが、現時点ではまだ本格的な戦争は程遠いと判断していいでしょう。

 

——それは安心しました。しかし、メディアでは「第三次世界大戦の勃発か?」とか結構言われているじゃないですか? それはどう思います?

 

ジェームズ まず、確認しなければいけないのは「第三次世界大戦の定義とはなんですか? どうなったら世界大戦なんですか?」ということです。 

 

——う~ん、とりあえず、西と東で戦争が起きたらですかね? ウクライナ戦争、イスラエル戦争プラス台湾有事が起きたら、とかじゃないですかね?

 

ジェームズ しかし、その定義であれば、「すでに第三次世界大戦は起きている」と言うこともできます。なぜなら、ウクライナ戦争は欧米+日本+ウクライナvsロシア+中国+イラン+北朝鮮などの構図ができているわけですから。つまり、定義の曖昧な言葉が一人歩きしているのです。「第三次世界大戦」という言葉に意味はなく、このような無意味な言葉が拡散されることをディスインフォメーションと言います。

 

——じゃあ、いまの「第三次世界大戦が勃発か」とか騒いでいるのは全部ディスインフォメーションだと!

 

ジェームズ はい、ディスインフォメーションに踊らされているだけです。そもそも第一次世界大戦の時も各国は世界大戦の感覚などなく、後世の歴史家がのちに「世界大戦」と表現するようになっただけです。現在の「第三次世界大戦論」も中身はなく、人々の「世界大戦」に対する恐怖を煽ることだけが目的です。冷戦期に流行った「核の冬」というソ連製のディスインフォメーションと共通しています。

 

——じゃあ、その目的は達成されていますよね。でも、誰がなんのためにやってるんですか?

 

ジェームズ それは、人々が言っている「このままだったら第三次世界大戦になるかもしれない」という言葉を分析すればわかります。多くの人が言っている「このまま」とは「このままアメリカまで参戦してしまったら第三次世界大戦になってしまう」という意味ですから、第三次世界大戦を防ぐにはアメリカの参戦をなくせばいいという意味合いです。つまり、「アメリカの介入を防ぐ」のが主な狙いです。

 

——あっ、そういうことなんですね !! 

 

ジェームズ はい。今回のイスラエルとイランの対立ではイスラエルによるエスカレーションを防ぎ、イスラエルを不利にさせる狙いがあります。

 

——ん? ちょっと待ってください。「イスラエルによるエスカレーション!?」 ということは、イスラエルはイランと戦争したいんですか!?

 

ジェームズ いえ、そうではありません。アメリカを味方につけたいのです。しかし、現在アメリカの世論はイスラエルに対して懐疑的というよりは反イスラエルといってもいいほどの逆風が吹いています。これを払拭するために、シリアにあるイラン大使館を攻撃をしたのです。あの攻撃はアメリカがイスラエルに対してかなり消極的になっているのでアメリカを引き寄せるための攻撃です。

 

——アメリカを振り向かせるためにイラン大使館を攻撃ですか!? それって逆効果じゃないですか?

 

ジェームズ いえ、すでに逆風が吹いているのですから、「お願いします。助けてください」と言ってもアメリカは動きません。イスラエルとしてはアメリカが動かざるを得ない状況を作るしかないわけで、「イスラエルを守らなかったどうなるかわかるか、第三次世界大戦になるかもしれないぞ」と脅しているんです。

 

——あっ、そういうことですか。恐喝外交みたいなこともするんですね(苦笑)。 続く

 

 

 

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ジェームズ斉藤の戦略インテリジェンス・ワールド
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