「つなぎ目に入れるとヤバい接続詞があります。『それから』です。『それから』が入ったら、その話はつぶれたと思って間違いありません」 

中谷彰宏

これは「コミュニケーション」に関する話である。

 

コミュニケーションが苦手な人は、2つのネタを話そうとして、4つも5つも話してしまう。

すると聞いている相手は4つ目を話された瞬間から、1つ目の話を忘れてしまい、結局何が言いたいのかわからなくなってしまう。

だから話はひとつに絞ることが大切だ。

 

自分の考えを整理できていないと、テーマはひとつでもダラダラとしゃべったり、あれもこれも言おうとすると早口になったり、尻切れトンボになったり、語尾があやふやになったりする。で、聴いている人には何のことだかわからなくなる。だから人と話す前に、まずは自分の考えを整理しておくことだ。

 

『それから』という言葉入るのは、話し手が話しながら考えると出てきてしまう典型的なパターン。別の言い方をすると、自分の話したい内容が理解でできていないからダラダラとした話し方になり、「それ」「あれ」「その」という指示代名詞が口癖となってしまうのだ。内容がわかっていれば、表現はおのずと見つかるものだ。

 

コミュニケーションで重要なのは、「何を」つたえるかではなく、「どのように」伝えるかなのである。現代のように放送、紙、通信とメディアの数が圧倒的に増えた社会では、「情報」より「伝え方」が勝つ時代となっている。情報が1割、伝え方が9割でコミュニケーションは決まるのである。

 

自分ではしっかりと相手に話が伝わったと思っていても、それは単なる独りよがりで、実は相手が全然理解してくれていない場合がある。そうすると、「理解してくれたとばっかり思っていたのに・・・」とこれまた勝手な独りよがりとなり、結果として自分の思いがきちんと伝わらずに悲しい思いをする。

だから、もう一度、自分のコミュニケーション能力=「伝え方」を疑ってみよう。

 

伝え方が上手な人、伝え方を工夫した人が、夢を形にできるのである。

 

2016年4月9日記述