「人間は働きすぎてだめになるより、休みすぎてサビつき、だめになることのほうがずっと多い」 

 

カーネル・サンダース

 

ご存じケンタッキー・フライドチキンの創業者のサンダースおじさんの言葉である。自分もワーカホリックだから、この言葉の意味はよくわかる。

カーネル・サンダースの「カーネル」は名前でも、軍の階級でもなく、ケンタッキー州に貢献した人に与えられる「ケンタッキー・カーネル」という名誉称号のことであるのだが、これだけ世界ケッタッキーという地名を知らしめたのは人間はいないからだ。

 

カーネル・サンダースという人はまさに大器晩成の人だ。15歳で社会に出て、45年間働き続け、普通なら引退して楽しい老後をなんて考えそうなものだが、この人は60歳のときに世界で初めて「フランチャイズ」というビジネスモデルを考え出し、ケンタッキーフライドチキンを始めたのだ。

 

最初のは「フランチャイズ」という新しい考え方を理解してもらえず、まったくどこにも相手にされなかったそうだ。だが、来る日も来る日もあちこちに出かけては、「フランチャイズ」方式によるフライドチキンビジネスの営業をし続け、遂に3年間後に初めての店舗が誕生した。

 

普通なら60歳で新規ビジネスを始めて、3年間も営業して鳴かず飛ばずだったら「もう止めよう」「この考え方は間違いだった」と思うに違いない。だが、そこであきらめないのが成功する人と成功しない人の分かれ道である。パナソニックの創業者、松下幸之助もそうだが、大成功を収める人というのは、「成功するまで諦めずに続ける」、この1点の粘りがあるかどうかなのである。

 

途中で挫折してしまう、諦めてしまう人が大半。だからこそ、諦めすに自分を信じ続けて粘って粘って粘りぬいた人だけが大成功を収めることができるのだ。

但し、諦めて他のビジネスに行ったからこそ成功する人もいるのも確かだ。だが「大成功」とはいかない。これまた運命の分かれ道だ。

 

人生には必ず運命を大きき変える岐路に立つことがある。その分かれ道の標識には、「大成功」「成功」「失敗」とは書かれていないから、選択をせねばならない。立ち止まってはいけない。進みだしたら、己を信じ、「石の上にも三年」ということわざの通り、ただひたすら3年間はその道を歩み続けなけらばダメだ。

 

3年後にまた再び岐路に立つ。その時の選択が重要になる。そのとき分かれ道の標識には、「大成功」か「成功」しか書かれていないはずだ。

 

2015年12月29日記述