2024年 6月15日(土曜日) 新開地劇場
「たつみ演劇BOX」 夜の部
小龍デイ
第一部 特選通し狂言
「毒婦 高橋お傳」
第二部 舞踊絵巻ショー
高橋お傳(でん)という女性は、明治時代に実際におられた方です。
今の時代、「高橋お傳」の事を
知っている方は、数少ないのではないかと思います。
私もお傳さんの事はよく知りませんでした。
まだ、「阿部定」の方が知られているのでは❓と思い、
「高橋お傳」さんってどんな人❓から入る事にします
色々、調べてみました
✤『高橋お傳さん』✤
「明治の毒婦」と呼ばれた方で、人殺しの罪で、斬首刑で亡くなった女性です。
斬首刑とは日本刀で打首にする
死刑執行方法で、
お傳がその死刑を受けた翌年に、
その死刑法は廃止にされました。
なので、この刑を受けたお傳は、
最後の斬首刑囚となったそうです
(こうやって、書いてるだけでも恐い話しです)
(※最後ではなく、他にも女囚がいた説もあります。
あまりいい話しではないので、詳しくは書きません)
明治時代ですので、女性が人を殺すという事自体が、珍しく、
この事件を、色々脚色して、
小説にしたり、映画🎥、歌舞伎、
歌謡曲、浪曲、舞台、漫画にもなっているそうです。
では、何故、お傳が人殺しをしなければならなかったのか、
何故、斬首刑にまでされてしまったのか、
お傳の身の上から知っていただきたいと思います
お傳の母親は、奉公していたある藩の
家老のお手つきとなり、
お傳は生まれてすぐに養子に出され、
19歳で高橋浪之助と結婚、
二人は美男美女の夫婦だったそうです
しかし、幸せはそう長く続かず、
夫の浪之助は当時、不治の病だと言われたハンセン病を患い、差別にもあうのですが、お傳は献身的に夫に尽くします。
オランダ人のヘボンと言う医者が横浜にいると聞き、
治療の為に横浜に移り住みます。
夫の治療費を稼ぐために、娼婦になったりもしましたが、
尽くした甲斐もなく、夫は亡くなってしまいます
その後、小川市太郎というろくでなしの
ヤクザ者と恋仲になるのですが、
市太郎は働きもせず、博打を打ったりしてどんどんお金を使うので、
借金もますます増えて行きます
借金に困ったお傳は、古着屋の吉蔵に
相談すると、
「一晩付き合うなら、貸さない事もない」と返事があり、
お傳は一晩を共に過ごします
明くる日、「お金を貸して欲しい」と言うと、
「そんな金はない」と断られたので、
逆上して頭にきたお傳は、カミソリで
吉蔵の喉を切りつけ、殺してしまいます。
事件後、2週間ほどでお傳は逮捕されたそうです。
そして、斬首刑が言い渡されたそうです。
薄幸の身の上、男性にも尽くした女性、
その時、お傳は29歳だったそうです
その後、新聞や小説、歌舞伎などで
お傳の脚色されたエピソードが
「毒婦ブーム」を起こし、
お傳の毒婦のイメージが出来上がったようです
お傳の死刑を執行したのが、山田家9代続いた
「山田浅右衛門」と言われています。
小龍さんはこのお話しを、
ご自分のオリジナルとして、台本を書かれ、演出もされたそうです。
お傳の生涯の中で、ステキないい男性は出てきません
お傳を取り巻く男たちは、イヤらしい、そして憎たらしい人物です
(唯一、優しかった浪之助さんはお傳に苦労をかけて、病気で亡くなってしまうし)
爽やかで✨カッコいい❤たつみ座長や
ダイヤ座長に合う人物像ではありません。
いくら考えても、両座長がこういう人物の役をされている姿が想像出来ないのです。
両座長には合わない役どころです
(モヤモヤ)
役を書きなおす必要があります
それをどう書き直して、舞台を創られるのか、
座付き作家、座付き演出家の
小龍女性リーダー様、
サスガでございました
あの首斬り役人の「山田浅右衛門」を
小泉たつみ座長のイメージにあったように、情の深い、愛のある
侍に描かれていて、
小龍さんの手にかかれば、
あのろくでもないヤクザ者の
小川市太郎もダイヤ座長のイメージに合うように、お傳に心底惚れている、愛を持った男として描かれ、
市太郎はお傳の為に犯罪を犯すという役どころになっていたのです。
小龍リーダー❤️❤️
スゴイです❗❗
これなら、両座長のファンも納得です
お傳の最初の夫役、浪之助をした
小泉ライト花形もお芝居が上手になって
(初めて観たのは10年ほど前、まだ10代前半の頃で、初々しくて、確かプリンが好きでプリン王子と言われてましたね)
今や、もう24歳になられたのですね
月日の経つのは早いものです。
役者さんが成長されるのを見ると、
自分の歳も成長して行くんだなぁ~と(ただ、年を取っただけヤロ)
このお芝居は、
小龍さんがオリジナルで書かれた大事な台本ですので、
あらすじを書くのは止めておきます。
ラストシーンは、胸にグッと来て、
泣けます
とだけ、言っておきましょう
第二部 舞踊絵巻ヘと、続きます