2018年3月

東京都目黒区で

度重なる虐待を受けていた5歳女児が死亡し

女児の両親が逮捕された事件

 

映画「189」のモデルにもなった事件であろう

そして、虐待死の厳罰化が引き金になった事件です

 

 

 

母親は子連れ離婚後、キャバ嬢だった

同店の黒服だった父親と同棲

 

2016年にでき再婚

9月父親と母親の間に長男が生まれる

 

「しつけ」という名の虐待は結婚と同時に始まっていたよう

説教は数時間続き、手も上げる

 

尋常じゃない大きな泣き叫ぶ声が聞こえていた

2016年8月 香川県内の児童相談所が

周辺住民からの初めての通報を受け

女児に対する虐待の疑いを認知した

 

 

同年12月25日

女児が裸足、パジャマ姿で自宅の外に

放置されているのを周辺住民が発見し

児童相談所が一時保護した

 

この時の医師の診断によれば

日常的な虐待の外傷が確認された

 

 

翌2017年2月

親子面談を経て一時保護は解除された

 

3月には再び女児が家の外に放置され

二度目の一時保護を受けた

この時、唇や両膝、腹部に傷やアザが確認できたが

両親は暴行を否定した

 

 

7月31日 両親への指導措置付きで一時保護を解除

 

一時保護の解除後も女児は定期的に

市の児童センターや医療センターを訪問していたが

8月に医療センターでの診察で怪我が見つかった

 

女児は「パパにやられた。ママもいた」と話したが

同席した母親は虐待を否定し、一時保護には至らなかった

母親もDVを受けていたと思われる

父親の言うことを全て肯定していた

 

2018年1月 転居先の住所を児童相談所に明かさず

東京に転居した

 

 

香川県の児童相談所は行政を通じて

一家の転居先を調べ

 

品川児童相談所に連絡し緊急性を訴えた

 

品川児童相談所は

2月に家庭訪問を試みたが

女児との面会を拒否された

この後、訪問はなかった

 

児童相談所間の引き継ぎで

危険性・緊急性の認識に関してすれ違いがみられたようだ

 

 

実は、東京へ引っ越してすぐ

1月頃から虐待はエスカレートしていた

 

女児にモデル体型を強要していたようで 十分な食事を与えず

毎朝4時ごろに起こし

父親から平仮名を書くや九九の練習をさせられていた

 

「ゆるしてください おねがいします ほんとうにもう おなじことはしません」

女児の書いたものが見つかっている

 

2月末 寒い日

父親は風呂場で水のシャワーを浴びせ

さらに、暴行を加えて負傷させた

この後から女児は衰弱し

ほぼ寝たきり状態となり

嘔吐を繰り返していたという

それも

医師の診察を受けさせずに放置していた

 

女児の足には重度の凍傷があった

 

3月2日午後6時ごろ

女児は父親の119番通報を受け救急搬送された

 

東京に来る前は16kgあった体重は 1か月半で12㎏

(6歳児の全国平均は 21.5㎏)

あざや傷は 頭から足の裏まで 170か所だったという

 

同日夜搬送先の病院で死亡

あと1ヶ月で小学校入学だった

 

 

両親を保護責任者遺棄致死の容疑で逮捕した

 

「虐待死」は起訴や公判維持が難しい

家庭内で行われるため証拠が限られ、

起訴して それなりの罪を負わせるだけの証拠集めも難しい

数年たってからの逮捕に至ることが珍しくない

 

この事件は子の死からわずか3か月で逮捕に至った

警察・児童相談所 そして世間の怒りと後悔が

動いた結果だろう

 

そして、父親 懲役13年 母親 懲役8年

児童虐待死の厳罰化が始まった事件だった

 

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