尼崎児童虐待殺人事件(あまがさきじどうぎゃくたさつじんじけん)

 

 

2001年8月に兵庫県尼崎市で起こった

児童虐待殺人事件である

 

 

8月13日 兵庫県尼崎市大浜町の

北堀運河で水面に浮かんでいた

黒色のゴミ袋から人間の手が見えると

通報があった

 

 

袋には全裸の男児の遺体が入っており

小1年生(当時6歳)男児と判明

 

警察は遺体に

無数の虐待の痕があったことから

 

逃走していた男児の

母親(当時24歳・無職)と養父(当時24歳・無職)を

8月14日に逮捕した

2人はコンビニで口論しており

110番通報され、恭一君の両親であることが分かったという

 

 

 

母親はホステスっだった 

長男は離婚後、夫に引き取られ

彼の祖母が養育していた

 

5年間、一度も会っていなかったが

 

母親は再婚後

長男が小学校入学直前の1月から

「いっしょに暮らしたくなった」という理由で

半ば強引に引き取ったが

 

 

引き取って1週間

祖母になついていた長男に

 

こんなに一生懸命世話しているのに

悲しくなった……と

 

それがきっかけで手をあげるようになった

 

 

「弟にBをいじめて困ると児童相談所に相談し

 

 

2月1日に「子どもさんを連れてきて」と言われた

 

夫と、顔の腫れあがった息子を連れて行く

長男の証言で

「お父さんに頭をたたかれ、お母さんにはゴルフクラブで殴られた」

全身打撲・痣、両鎖骨骨折の全治1ヶ月の重傷だった

 

引き取って、わずか1ヵ月後に虐待が発覚

 

話を聞いてもらう間もなく

長男は一時保護所に入れることが決まり

車に乗せられていった

 

3月21日、両親の同意のもと、長男は養護施設に入所

小学校にはそこから入学することになる

 


異父弟の次男(当時2歳)がいたが

次男にも暴力を振るっていたため

次男の通園先の保育園から「叩かないでください」と指導された際には

 

「私も叩かれて育った、叩くのはけじめをつけさせるため」と

主張していたこともあったらしい

 


親からの要請で4月終わりに

2泊の一時帰宅をする

 

児相側は「まだ家に帰すのは妥当ではない」するが

 

母親は強く要望していたようで

 

事件直前の8月1日

施設は長男を夏休みに

家に10日間の予定で一時帰宅することを認めた

 

穏やかに過ごせていた4日間

一時帰宅5日目 またも虐待が始まる

 

おねしょしたり「施設に戻りたい」などと言ったため

 

4日頃から食事はろくに与えず、暴力を振るった

 

両親が外出の際は

虐待の発覚を恐れて長男の口に粘着テープを貼り

紐で身体を縛って動けなくしていた

 

深夜から、しつけと称して

壁に向かって正座させたり

河川敷に連れ出して、暗闇に放置など

明け方まで続いた

 

6日にはぐったりして布団から起きられなった

 

この頃には精神状態も

普通ではなかったとされる

 

8月7日

長男が異常行動を起こし

母は素手や布団たたきで殴りつけた

養父が長男の頭に回し蹴りをし

長男が倒れた

 

しかし、両親は大げさな演技だと放置

 

医師に見せることもせず

同日午後1時頃、長男は脳内出血で死亡

 

両親は遺体をゴミ袋に入れて

運河に投げ捨てた後

 

長男の捜索願を提出 

8日未明には母方祖母からも捜索願を提出していた

 

次男は両親が嘘をついて友人宅に預けていたが

不審に思い、10日、警察に届け出た

 

その後、次男も虐待の痕跡を認め

児童相談所に保護された

 

 

その後、両親も行方不明になり

10日、母方祖母は両親2人の捜索願も出していた

 

 

 

両親(実母と養父)を傷害致死容疑で逮捕

「しつけが過ぎた」と容疑をほぼ認めた

 

2003年2月 に懲役8年(求刑は懲役10年)

 

実に、子どもに対して

自分たちの都合のいいように

ならないがために

暴力を振るっていると感じた

 

 

 

ただ、児童相談所は

 

たとえ一時帰宅とはいえ

どうして家に帰してしまうのか

 

単純にそう思ってしまう

 

ひどい虐待を受けていたこともわかっていて

 

家庭訪問等していたら

親が仕事をしておらず

極貧生活だった事も

わかっていただろう

 

次男に暴力を振るっていた

証言もあるのに

 

長男の精神状態も

健全な状態ではないということも

 

親と一緒に暮らしたいと

願っているかどうかも……

 

誰も見えていなかったのだろうか

 

 

 

事件の詳細はこちら(心痛くなるような内容を含みます)