点滴中から感じていた気持ち悪さは、どんどん増してくる。
吐き気・眩暈・頭痛・・・ACの副作用か?
いや、そんなにすぐ出るの?精神的なやつか・・・?
とにかく体調悪くて、何だかまっすぐ立っていられない。
通院治療センターを出て、エレベータを待つ。
左腕しか通してないパーカーがズルっと垂れ下がり、
前かがみの姿勢も相まって、マイケル・ジャクソンの
MTV『Thriller』にモブゾンビの一員として加わっても
違和感のないレベルだ。
(ちなみに、MJと一緒に踊り狂ってる方じゃなくて、
間奏部分で墓場から出てくる方)
そんなところに、たまたま先生が通りかかる。
「あ、終わった?どーお?」
にこにこと声を掛けてくれる。
「なんか今回は、現時点で既に気持ち悪いかんじです・・・」
ほんとに体調悪いから、ゾンビモードのまま、事実を言う。
がしかし先生、今度は共感してくれない。
「あらー、じゃあ早くおうちに帰って、休んで♪(にっこり)」
・・・かる~く、受け流される、笑。
先生って、表情とか口調とか超優しいけど、
実際やってることは結構スパルタだ、笑。
実は鬼コーチだったりして。
まぁでも、「あ、じゃあやめていいよー♪」なんて
言えないもんね。患者の命が懸かってるんだから。
帰宅後の流れは、前回までと同じなので省略。
翌朝なぜかすこぶる体調が良いのも、
翌日夜からddAC投与後丸3日経過するまで
「チーン」状態なのも、前回同様。
つまり私の場合は、オランザピンを飲まなければ
こちらがddAC副作用の標準仕様と判明。
次回に活かそう・・・ってあと1回しかないけど。
ddAC3回目投与から丸5日。
あまり食べられないせいか、胃腸の動きが悪くて、
お通じの調子がなかなか回復しない。
夕方筋トレ中に、水溶性食物繊維が不足していることも
関係しているかも、と気づく。
「ところてんが食べたい」
夫に言うと、もうとっくに日が暮れて寒い中を、即座に
スーパーまで行って買ってきてくれて、本当にありがたい。
添付のタレは使わず、自家製昆布醤油少々をかけて、
自分で育てた金胡麻で作った煎りゴマを、ゴマミルで摺って、
純米酢をたっぷりかけて食べるのがお気に入り。
食べてしばらくしたら、なんだかお腹が動いてる感じになる。
水溶性食物繊維をさらに摂取すべく、こんにゃくを
刻んで煮て、食事の時に適宜一緒に食べる。
だんだんお腹の調子は戻ったものの、今回は丸一週間かかった。
ddAC3回目投与から丸7日。
前回よりは早めに食欲が回復してきたかと思いきや、
抗癌剤前の7割程度しか食べられない。
体重を量ると、BMIは17.5まで落ちている。
前回まではリカバリー期間に多めに食べていたけど、
このままだと体重を戻せなくなってしまう。
まずい、本当にHP減っちゃうよ・・。
Peer Ring見て、元気をもらう。
副作用による食欲減退や味覚障害を、他のみんなは
どんな工夫をして乗り越えているのかな?って、
参考にさせてもらう。
そんななか、とある方の投稿を読んで、吹き出す。
その方は、無性に「あんこ」が食べたくなって、
和菓子ばかり食べているのだそう。
抗癌剤点滴の際に、看護師さんにその話をしたら、
看護師さんが優しく、
「食べられるものを食べればいいんですよ」
「皆さん、あんこに行かれますねー」
って言ってくれたのだそう。
なんかその、「あんこに行かれますねー」
っていう表現が、私の笑いのツボに見事にハマってしまって。
しばらく笑いが止まらない。
夫に話したら、夫もツボだったようで、ずっと笑ってる。
二人ともあまりにも気に入りすぎて、定番ネタになる。
その後、食欲の無い私がお箸を置くと、
「・・・あんこに行かれますかぁ?」
しなを作った声で、毎回のように聞いてくる夫、笑。
砂糖を排除しているので、あんこは食べないのだけど、
小豆は確かに食べたいかも!と思う。
調べてみると、小豆のポリフェノールやサポニンには
抗酸化作用があって、癌予防効果もあるみたい。
小豆の種皮に、抗癌剤による腎障害を軽減する効果が
期待できるという研究も!
シスプラチン誘発腎障害ラットにおける小豆種皮投与効果 (jst.go.jp)
そうとくれば、あれの出番だ。
あのごちそう・・・うちの畑スペシャル!