スマホ | 不思議サロン

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怪談奇譚不思議のブログです。

この話は2年ほど前の事になります。

 

僕が会社を辞める決心がついた出来事で、

 

怖い、というよりは

 

あれは一体、何だったんだろう。。。

 

今だに答えが見つかりません。

 

その会社で5年ほど働いていたのですが

 

3年目に上司が変わったんです、

 

その上司がとても癖のある人で

 

下で働いて行く事にガマンの限界が

 

来てしまって、会社の事を考えるだけで

 

気分が悪くなっていました。

 

好きだった仕事が嫌いになり、

 

体重もガタっと落ちてしまって

 

今思えば病気手前の状態でした。

 

ある夜、会社から帰宅中の車内で

 

助手席に置いてあるスマホを確認しようとしたら

 

ないんですよ。

 

確かに乗る際に助手席にポンと雑に

 

置いたはずなんです。

 

あれ?あれ?としていたのですが

 

諦めて運転に集中しました。

 

自宅アパートの駐車場に着き、

 

ふと助手席を見るとあったんです。

 

普通にポンと。

 

スマホが置いてありました。

 

さっきは無かったのに。。。

 

おかしいなぁぁ。

 

でも、スマホはあったので手に取って

 

車を降りました。

 

1人暮らしの部屋に戻り、

 

風呂に入って夕飯を食べよう、

 

その時です、

 

スマホの着信音が鳴りました。

 

当時、少しでも気分を上げようと思って

 

設定した軽快な音色です。

 

画面を見て僕は驚きました。

 

その番号、

 

自分のスマホの番号なんですよ。

 

どういうことだ?

 

気味が悪かったのですが

 

恐る恐る出てみました。

 

ゆっくりスマホを耳に当てると、

 

くうっ くっくっ ううっ うっうっ

 

男性が泣いているような

 

鼻をすするような音が聞こえました。

 

「もしもし?」

 

くうっ くっくっ ううっ うっうっ

 

返事はありません。

 

ただ、スマホの向こう側で

 

辛そうに男性が泣いている声が

 

聞こえているんです。

 

いたずら電話かな。。。

 

でもその時僕は、

 

何故かその電話の主を

 

邪険に扱う気にはなれませんでした。

 

かと言って何か声を掛けるのも違う気がして

 

戸惑っていると、

 

ある事に気が付いたんです。

 

男性の背後に流れている曲なんですが、

 

それ、

 

当時僕が車内でいつも掛けている曲だったんです。

 

好きな曲があるとその曲を飽きるまで

 

ずーっとリピートして流す癖があるのです。

 

ついさっきも車内で聞いていた曲でした。

 

瞬間、とっても不思議なんですが、

 

『この男は、俺なんじゃないか?』

 

そんな風に考えてしまいました。

 

相変わらずその男性はすすり泣いています。

 

くうっ くっくっ ううっ うっうっ

 

僕は思わず、

 

「分かったよ」

 

そう言ってスマホを切りました。

 

仕事、やめよう。

 

決心がつきました。

 

苦しんでいるスマホの向こうの自分が

 

可哀想に思えてしょうがなかったんです。

 

ヘンな話なんですけど。

 

すぐに僕は会社に退職届を出して

 

3か月後に辞めました。

 

好きな仕事だったんですが。

 

僕がスマホを無くしていた間に

 

僕が自分に電話していたのか?

 

だとしたら、時間がズレているというか。。。

 

こんな事があるのでしょうか。

 

とっても不思議な体験をしました。

 

ただのいたずら電話か、

 

間違い電話だったのかもしれませんが。。。

 

僕はそんな風に思ってしまいました。

 

お陰で?なのか、その後に就職した会社は

 

大変ながらも人に恵まれて楽しく働く事が

 

出来ています。

 

もしも、あの時辞めていなかったら

 

自分はどうなっていたんだろうと考えると

 

少し背筋がゾっとします(笑)

 

 

 

 

 

 

メッセージよりお寄せ頂いた。

 

ありがとうございます。

 

パラレルワールドからの

 

電話だったのか。

 

異なる世界線の時間軸が交わった時、

 

こんな怪異を体験するのか?

 

仕事を続けている別の世界線から

 

送られて来たメッセージ?

 

もしくは、守護霊が送ったシグナルか?

 

怪談を聞いていると

 

いつも思うのだが、メッセージがあるのなら

 

これこれこうよって直接言ってくれれば

 

早くて分かりやすいのに、と。

 

いや、言えないのかもしれない。

 

言葉と言うのは声帯を通して発するものだが

 

声帯を持たないこの世ならざる存在からすると

 

伝えたくても伝えられないがために

 

受信側の直感や感覚に頼らざるを得ないのだろう。

 

間違い電話ではない確信が欲しい。

 

そう思った私は

 

泣いている男性の背後で流れている曲が

 

気になった。

 

何の曲だったか聞いてみると。。。なんと、

 

虎舞竜のロードだったという。

 

暗い。

 

暗すぎる。

 

そんなメンタルの時に聞くと

 

さらに病みそうだが。

 

(良い曲なんだけど。。)

 

しかもメッセージを頂いた男性は20代後半という。

 

中年の私ならまだしも、その年代が聞くかねーという

 

チョイスの古さに、これは偶然とは思えない。

 

令和の時代に

 

たまたま虎舞竜のロードを聞いている人から

 

たまたま虎舞竜のロードを聞いていた人に

 

間違い電話をした?

 

これは、同じ空間にいた人物だったと

 

考える方が自然なのではないだろうか。

 

 

興味深いお話をありがとうございました。

 

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