「後悔って、もっとやっておけばよかったなって感じなのかな?」と美由ちゃんは続けた。
「今の自分から見て、昔の自分にアドヴァイスしたくなったんじゃないかな」
「それだと、今の自分って、お母さんとか先生みたいだね」と美由ちゃん。
確かに、そう考えると、どこまで行っても、何歳になっても、自分の過去に「もっと頑張れ」って叱咤激励していることになるなあ。
だけど、ロマンを感じているのかもしれないな。昔の自分に対して、あの時に違う選択をしていたら、別の行動をしていたら、別の自分がいたかもしれないと考えるのは、後悔でもあるけど、楽しさもあるのではないかなと美由ちゃんと話しながら閃いた。
ロマンって未来にも感じるし、過去にだって感じることができるのかもしれない。
「友達と一緒に考えあって、自分の考えが広まっていく。考えが広まれば、新しい自分になる。新しい自分になれば、自分の周りも変える力を持てる。」美由ちゃんは言った。
「おっちゃん、そんなに真面目な顔しないで。美由の先生が、いつも言っているの。」
「美由ちゃん、先生が言っていることわかるのかい?」
「全然、分からない!」の言葉とは裏腹に笑顔だ。
「分からないけど、テストの点数があがるためとか、どこかの学校に入るためみたいな理由よりは、素敵なんじゃないかなって」
「一笑懸命にやっていくと、なんか自分でわかるかもしれないな」
美由ちゃんは、それには答えず、 「今度、おっちゃんが今まで勉強してきてよかったなって思ってること教えて」と言った。
「大人になると宿題無いでしょ。たまにはやらんと、頭ボケていっちゃうよ」
宿題か! 子どもたちが思っている以上に、世の中には宿題はあるんだけどなあ。これ言っちゃうと、子どもたちの夢を壊してしまいそうだ。
