「体調悪いんだよね、最近なんかさ、体が、うまくいえないけど、とにかく、・・・」と勝っちゃんが言い終わる前に、
「年だよ、年」と下島さんが突っ込む。「いつまでも、あると思うな若さちゃん」赤くなったにやけ顔で、ビールをグラス一杯一気に飲みほした。
ションボリ顔の勝っちゃんが、「そうなのかなあ」って、つぶやく前に、
口をはさんじゃった。
「勝っちゃん、きのこいけたっけ?」 「あ、きのこって言っても、オレ、自分じゃ採りにいかんから、しいたけやシメジだけどさ。」
勝っちゃんは、返事しなかったけど、目は大丈夫って言っていた。
うちは注文入ってから一人分ずつ作り始める 味噌汁が 一番のウリ( だと 自分では思っているんdなけどね )なんだけど、
こんぶを小さく( 本当に小さくだよ )切って鍋に水と一緒に入れて、弱火よりちょっと強めの火力で加熱。 と同時に、エノキ、シメジ、しいたけ( あれ、もっとあると思ったら、これしか種類なかったよ、 勝っちゃん、ごめんよ )を、切ってフライパンで炒める。取り出したのは、勿論ごま油だ。少し強めの火で、ちょっとほっておくと、焦げ目がつく。それから、軽く混ぜて、沸騰してきた昆布だしがちょっとずつ出始めた汁をフライパンに少し入れて、混ぜる。
で、 鍋の中に、入れるんだね。
表面うかんだ油がピラピラ光っている。
よし、大根を小さめのサイコロ切りしたのと、ネギとホウレンソウとちょっと多めに入れて、あ、勿論一気に一緒にはいれないけどね、塩、味噌、3種類の醤油を入れて、
「はい、お待ちぃ」
オレの店で汁を飲むとき、勝っちゃんは、においをかいでから、ちょっとだけ汁を飲んで口の中でしばらく味わうんだ。
で、こっちを向いて、ニコッと笑う。
「そのスマイルは、体や年齢に関係なく、青春ドラマの主人公みたいなキラメキだよ。 まさしく、フォーエヴァー だよ。 」って、思ったオレの心の中の声、勝っちゃんなら受け取っているんだろうな。
ちょっぴりうすら寒い日に、みんなも飲みに来ないかい?
まあ、味噌汁じゃないんだけどね、たまにはいいか。