虹とクローバー -12ページ目

虹とクローバー

虹ふる!!
天に虹、足元に四葉のクローバー。
幸せに満ちた、幸せを感じる生き方ができてるぞ~!!
そんな 虹ふる (そうだ! カラフル と読もう) ワールドをお届けします。  

パキーン !!

と、元気な音を立ててパスタを割る。

 

パスタたちの「?????」という顔が感じられて

楽しい。

 

田中さんが、眼鏡を曇らせて店に来たのは15分ほど前。

季節の移ろいは、こんなところでも感じることができるんだ。

 

「今日の味噌汁は、何?」と田中さん。

 

「今日は、お芋三兄弟の味噌汁だよ。」と答えながら、

「ああ!!」と叫ぶオレ。

 

「どうしたの?」と尋ねる田中さん。

 

「あ、いや、何でもないよ。」とあわてるオレ。

そりゃそうだ、まさか、さっきの初めて来てくれたお客さんの味噌汁に、

お芋三兄弟の末っ子、さつまいもを入れ忘れた!! なんて

言えるわけがない。

 

「申し訳ありませんでした。」と心の中で大声で詫びるオレ。

 

 

「なんか、ちょっと重そうだな。」と田中さん。三兄弟の中味を聞いてからの一言だ。

まあ、確かに、ジャガイモと里芋に加えて、サツマイモが入ったのは、そうかもしれない。

となりのおばちゃんが、

「たくさん焼きすぎちゃったから、よかったらどう?」って、

ホイルで包んだアツアツのサツマイモを届けてくれたからなんだ。

なあんて、その時に感じた温かい気持ちを思い出していたら、

田中さんの注文を聞いて、思わず

「え、何ていったの?」と田中さんに聞き返した。

 

何か 妙な響きだ。

違和感? 何かちがうぞ。

うん?? 聞き間違いだろう。

田中さんの声、微妙にハッキリしてないからなあ。

 

「味噌汁の中に、スッパゲッティ入れられないかな?」と田中さん。

 

「聞き間違いではなかった。

それに、2回目には、スッパゲッティって言い換えた。

さっきは、パスタと言ったはずだ。」

なんて、心の中では思ったけどね、

 

出てきた言葉は、

「面白いね」だって。

何やってんだ、おれ。

知らねえぞ。

 

目の前の田中さんのうれしそうな顔。

 

うわああ、このお顔をされてしまったら、作るしかないぞ。

大体、味噌汁パスタなんて作ったことないし、

 

待てよ、家にある、マクロビレシピの本の中に、

確か、味噌汁にパスタが入っているのがあったなあ。

いや、でも、あれは、ホンの口直しというか、

アクセントみたいな感じで、

2,3本が入っているだけだったような気がする。

 

その時、

閃いた!

 

ベースを味噌じゃなくて

オリーブオイルと塩を用いてのスープ仕立てならいけそうだ!

 

ちゃんと、田中さんに説明をして

それでもいいと許可をもらったうえで、

作り始めた。

 

味噌汁パスタというか、

パスタみそ風味だか

パスタみそ和えって、

 

まてよ、ミートソースみたいな感じで、

麻婆風ならいけそうな気がする。

でも。純粋な味噌ではないし、

うん、いつか考えてみよう

味噌パスタ。

こんなことでも、ヤル気というか夢みたいなものが

出てくる。

 

さあ、切り替えだ。

 

田中さんの許可をもらったオレは、

ちょっと大きめの鍋に水と出汁用昆布を入れて火をつけた。

続いて、やっぱし田中さんの許可を得たうえで、

お芋二兄弟、じゃがいもと里芋の皮をむいてから

フライパンにオリーブオイルをいれて熱し始めた。、

ニンニクを入れて風味をつけて、

しいたけとしめじをサッと炒め

じゃがいもと里芋もフライパンに入れた。

ちょっと焦げ目つくくらいがいいんじゃないかな。

って直感。

だから、しばらくほっておく。

焦げ目がついたら、

だし汁入れてまぜまぜすればいいや。

 

その間に、

パスタ麺を取り出し、

 

最後に入れる

ダイコン(サイコロ形に切る)とホウレンソウの準備。

こうしているうちに

沸騰してきた鍋の中に入れるために

 

パキーン!!

 

(やっと、今日の最初の部分に戻った。)

 

と元気なパスタ麺さんたちを折ったんだ。

 

後は、

火力を落としたフライパン、

ちょうど、きのこさんがフライパンの底に

こげてこびりつきだした感じ。

書き忘れたけど、

さっき、塩を入れてある。

 

麺のゆであがる時間まで4分台になったころ、

フライパンの火力を再び強めて

お鍋の中の昆布だしがきいている汁を

フライパンに入れる。

ジュワ―って音、 

なんか昔の電話機を思い出す。

 

底にこびりついていたきのこをこそげ落とすように

まぜてから、

鍋の中に一気に入れる。

 

続いて、ダイコンとホウレンソウも入れて

ちょうど時間だ。

 

間違いない。

これはいけてるはず。

ちょっと深めのお皿に

スープごと盛り付けて

 

完成だ!

 

田中さんには、岩塩とブラックペッパーのミルを一緒につけた。

 

これはまさしく

ヒョウタンから駒。

 

また新メニューが完成した。

田中さんありがとう。

 

おばちゃん、ごめんね。サツマイモ使わなかったわ。

 

どうも、今日のオレのお夜食となりそうだ。

 

 

食堂 虹ふる 新メニュー

田中さんからの贈り物 ポトフ風煮込みパスタ

完成!!

 

 

 

2日後

新メニューは書き換えられて

 

木枯らしからの届け物 ポトフ風煮込みパスタ

 

となったんだ。

 

 

 

拝啓、田中様。

お許しください。

こっちのネーミングの方がいいんだもん。

 

 

木枯らしのふくころになったら

 

みんなも、食べにおいでよ。