干物作りを始めた。目指したのは腰越(鎌倉市)のひもの屋鈴傳(スズデン)の味。そこで、秘策をねった。そのご報告。

 どこかで朝市で魚が買いたいなとおもっていたら、江ノ島片瀬漁協が土曜日以外の毎日、その日の定置網で捕れた魚を直販していることを知った。

 江ノ島片瀬漁協 直販。

それならば、漁協でその日の魚を買い求め、干物を作ってみようと思った。

目標は、鈴傳の干物。

鈴傳は立原道造が買い求めて、愛飲する三千盛のアテにしたという干物を作っている。

 その味は、野趣に満ちていて、独特な風味がある。一度買いに行って、すっかり虜になったのだが、結構な金額がするしそうそう買いにいけるものではない。

そこで、鈴傳の漬け汁、というか干物を造りの工程で魚をつける塩水をハック(盗みとりといった意)して見ようと思い立った。

  

 冒頭の写真は、初めて購入したアジ 2尾と ウルメイワシ6尾を10%の塩水につけているところ。

 この写真にはアジの干物の頭が二枚写っている。この頭こそ、鈴傳で買い求めたアジの干物から切り取ったもの。

鈴傳の干物にある独特の風味が、塩水中の細菌群集(塩水性の酵母?も含まれているのでは)から生まれているのではないかと思って、こんなことをしてみた。

 果たして、できたのはウルメイワシの丸干し

そして、アジの干物である。

まだ、若いが、老舗の味覚の片鱗が香っている。きがするのだ。

 

 ちなみに、大量にウルメイワシの丸干しを作っているところ。

 4月30日の浜値

 アジ 130円/100g

 ウルメイワシ 50円/100g

 ウルメイワシは2.4kで68尾あった。