絶滅危惧種の淡水魚密漁し、不正に取り引き(読売新聞) - goo ニュース

 密漁者のネットワークの一端が明らかになった。

 私見だが、密漁対策にも「おとり捜査」を導入して、購入する人間の犯罪性を問うべきだ。


 ☆テキスト版
 絶滅危惧種の淡水魚密漁し、不正に取り引き
読売新聞2010年1月10日(日)22:34

 国の天然記念物で、絶滅 危惧 ( きぐ ) 種に指定されている淡水魚のイタセンパラ(コイ科)、アユモドキ(ドジョウ科)を不正に取引したなどとして、愛知県警は10日、同県一宮市木曽川町、会社員時田信夫容疑者(51)ら3人を、種の保存法違反(譲渡など)と文化財保護法違反(現状変更)の疑いで逮捕した。

 ほかに逮捕されたのは、大分県別府市鶴見、無職河村徳浩(47)、岡山市中区祇園、淡水魚販売業佐々木保夫(65)の両容疑者。いずれも「優越感を味わいたかった」「趣味が高じた」などと容疑を認めているという。

 発表によると、時田容疑者は昨年5~8月、一宮市内の河川でイタセンパラ約200匹を密漁、うち40匹を無許可で佐々木容疑者に譲り渡すなどした疑い。河村容疑者は2008年6月、時田容疑者にアユモドキ2匹を譲り渡した疑い。取引は主に宅配便で、「金魚」「水入りワサビ」などと偽って発送していたという。3人は密漁現場やネット取引で知り合った。

 時田容疑者は2002年頃から約1200匹のイタセンパラを密漁。自宅で育て、マニアらに1匹6000円程度で販売していたといい、県警は流通ルートを調べる。

 イタセンパラは全長10センチ前後。濃尾平野、淀川水系、富山平野にしか生息していない。アユモドキは全長約15センチ。ともに、マニアの間で高値で取引されているという。


 関連ニュース

 中日新聞
絶滅危惧魚取引で3人逮捕 無許可捕獲、譲渡疑いで愛知県警
2010年1月11日 01時53分
国の天然記念物で環境省の絶滅危惧(きぐ)種に指定されている淡水魚を無許可で捕獲
、譲渡したとされる事件で、愛知県警生活経済課と一宮署は10日、種の保存法違反と文
化財保護法違反の疑いで、同県一宮市木曽川町外割田、会社員時田信夫(51)、大分県
別府市鶴見、無職河村徳浩(47)、岡山市中区祇園、淡水魚販売業佐々木保夫(65)
の3容疑者を逮捕した。
逮捕容疑では、時田容疑者は昨年5月、一宮市内の木曽川で、イタセンパラ198匹を
捕獲。同6月と8月にイタセンパラ計40匹を佐々木容疑者に譲り渡したほか、一昨年か
ら昨年にかけ愛知県犬山市と岐阜県美濃加茂市の河川でネコギギを捕獲し、自宅で4匹を
飼育。一昨年6月には河村容疑者からアユモドキ2匹を譲り受けたとされる。河村、佐々
木両容疑者はそれらの取引の相手方になったとされる。
時田容疑者はイタセンパラの密漁を2002年に始め、これまでに約1200匹を捕獲
。譲り渡す代わりに別の希少魚を受け取っていた。県警の調べに「希少魚を入手し、優越
感を味わいたかった」と供述しているが、1匹5500円で販売したこともあり、県警は
利益を得る目的もあったとみて、ほかの販売先や売り上げを調べる。
貝のネット取引で時田容疑者と知り合った佐々木容疑者は県警の調べに「岡山周辺で捕
れない魚を繁殖させ、売ってもうけたかった」と供述。昨年11月には希少魚の譲渡で滋
賀県警に逮捕されていた。時田容疑者と木曽川で知り合った河村容疑者も「趣味が高じた」
と容疑を認めている。
昨年5月、淡水魚の保護関係者から警察への通報で、時田容疑者の密漁が発覚した。

(中日新聞)