地元紙によると、奄美大島名瀬は40年ぶりの小雨だという。

 しかし、不思議なぐらいに、ボクが奄美大島を訪れると雨が降る。レンタカーの兄ちゃんは「予報は曇り…」と話していたが、結構な雨量である。でもこれは、ボクにとっては嬉しい状況だ。しっとりとして肌寒い。こんな天気がリュウキュウアユの産卵にとっては必要なのだから。

 ともかく、リュウキュウアユの生息河川を見て回ることにする。住用 新村のみどり旅館のおばちゃんに新年の挨拶をして、そのまま、嘉徳川へ、この地は、元ちとせの生家があることで、有名になった場所。サーフスポットとして注目を集めている。
 ところが、この嘉徳川、小雨が続くと水量が減少して河口が砂で閉じられてしまう。河口閉塞という現象だ。
 河口閉塞になると河口に大きなラグーン潟湖が出来て、アユの産卵する当たりの水位が上がって産卵する瀬がなくなる。さらに閉塞が強まると、川は伏流して海までの流路がなくなってしまう。

 今回はその心配が的中した。
 ラグーンが出来て、さらに、河口は伏流して途切れていた。

 以前にも河口閉塞が起こったことがあった。その時は無謀にもたった二人でその閉塞部分を掘り開けたことがある。

 その時のことはこちらに。
 奄美のケンムン その三

 さて、掘ることはできる。時間は掛かるのだが。
あさってにはボクを含めて数人はいるだろうから、2時間も掘れば河口閉塞は解消されるだろう。ただ、この現象は数年毎に起こるとしていつでもボク達がここにいるというわけではない。何らかの対応策、特に行政との連携も必要かもしれない。

 というわけで、今夜はのみながらミーティングだ。

 嘉徳橋から下流を見る。
 通常なら突き当たりは平瀬になっていてリュウキュウアユの産卵場になるのだが、今日の状態では水深が40cmほどもある。こんな溜まったのは初めて見た。(>_<)