ボクはほとんど、釣りというものをしたことがない。

 ホントにこの50歳チョイの人生の中で、釣りをしたのは、10回にはならないと思う。だから、釣った魚を覚えている。

 最初の一匹目はフナだ。浜名湖の流入河川都田川の支流井伊谷川の下流で釣った。たぶん、小学5年くらいの頃のことだと思う。
 それから、ずーっと釣りをすることが無くて、最近釣りをしたのは、ロシアのウスリー川をカヌーで下ったときだった。もう7年ほど前になる。

 友人たちが晩飯にコクチマス(鱒)を狙ってルアーを投げるのを見ていて、ロッドを借りて投げてみた。

 多分、あの辺りというところに偶然ルアーが飛んで、ガツンと来た。リールを巻くと60cmくらいの鱒が飛ぶところが見えた。

やったー ビギナーズラック と 思ったのだが。すぐにはずれた。

 どうしてかなあと思っていたが、友人。水生昆虫の研究者で釣りの名手が曰く。

掛かったら、フックするんだ。

 フック?なんだそれは、こうするんだと友人は、大きく竿先をしゃくって見せた。それが、フックすることだった。

 ボクは幾度と無く、釣り人がフックするのを見ていたのだが、それは、彼らが魚が釣れた喜びのあまり、大げさに騒いでいるのだとばかり思っていた。

 フックしないと釣り針は掛からない。
そんなことを知らないくらい、ボクは釣りについては素人だということです。

 ニイムラ