普天間移設、名護市長が条件付き「リーフ案」容認へ (読売新聞) - goo ニュース

 初めて沖縄に行ったのは、大学3年の頃だ。
目的地は西表に決めて、ヨコハマの友人Hは東京からフェリーで、ボクは鹿児島からフェリーで那覇港で待ち合わせた。

 二人が那覇港であうと、ちょうど台風が沖縄に向かっているということで、先島航路は運行停止になっていた。本島上陸が近いというので、バスもどんどん最終便になっていく。さて何処に行くか。

その時、バスの行き先が「辺野古」というバスがあった。
名前がおもしろからアレに乗るかということになって。そのバスに乗った。
客はだんだんと減って、最後はボクたち以外には2,3人だったと思う。

川沿いに静かな、入り江が広がっていた。
砂浜でキャンプを張ろうということになったとき、どうせなら、見晴らしのいいところにしようとHが言った。

 岸から離れた砂浜にテントを張り、売店で買った始めてのオリオンビールを飲んだ。

 海は静かで、台風はその姿もない。残照が海を照らすのを見て、この海岸は東向きなんだなあと思った。
 暮れていく空の中を、大きなコウモリが飛んだ。

 夜中に雨が降り出したが、酔っぱらったこともあって、そのまま寝ていた。
 朝である。

 ガツン、と集落のスピーカーにスイッチが入って、大音響でこんな事を言った。

 まもなく、台風が上陸ーーー、テントのひとー 避難してーーー

どうも寝苦しいと思っていたが、テントは台風の風でかなりゆがんでいる。
そのうちに、とてつもない、風と雨が降り出したが、もうどうしようもない。
 二人で、テントごとバス停に逃げ込んだ。

 全てがびしょ濡れ、しばらくして、風も雨もやみ、青空が見えた。やれやれと思ったが、それは台風の目の中だった。

 吹き返しの風の方が長く、強かった事を覚えている。

 スターウオーズが初めて上映された年のことだ。

 ニイムラ