川漁としての鵜飼は早瀬を駆ける。

 アユは瀬に棲むさかな。
 夜の間は、瀬を泳いでいることはないが、瀬近くの礫の陰に休んでいる。
その瀬を通過する瞬間、篝火で明るく照らされた川底から、鵜はアユを探し出す。
 
 鵜舟が川底で潜っている鵜を挟み込まないよう、鵜匠は、手縄を操る。

 ニイムラ