琵琶湖でハイビジョンハウジングのテストをした。

 あんまり雨が降らなくて、長良川の水も少し、ぬったりとしている。
所用があったので、ついでと、琵琶湖に潜りに行くことにした。

 かわいそうなのは、新品の水中カメラで、初っぱなから、くたびれたニゴイだの、ひねこびたアジメドジョウだの、そして、間延びしたヌマチチブしかまだ見せていない。
 毒食らわば、さら、ということで、琵琶湖北湖の異人たちに会いにいった。
 
 湖岸を少し走ったが、月曜日はやたらと、ゴミが多い。日曜日の狂乱はいいとして、ゴミぐらい入るだろ、帰りの荷物。
 そして、こちらの流入河川も水がない。琵琶湖の水位は、おおむね、こんな風に推移する。梅雨に入った頃に水位が低いのが、ご愛敬で。もちろん、自然の営みではない。治水為もあって、あらかじめ水位を下げておくんだ。
 下のグラフで、6月中旬にぺこんと下がっているが、これは、6月16日から、平均水位の基準が下がることからくる。今日は、20日、今年の水位をみると、ぴたりと、基準の水位となっている。

 さて、北湖にいってみると、はたして、バス、ギルの産卵が始まっていた。彼らは、琵琶湖の水位がこれ以上は下がらないことを見越して、産卵を始めたの、かも知れないな。
 ついでに、グラフを見てもらうと、フナなどの仲間は、水位が上がった直後に産卵を行っている。

 水位を一定とすること、これは、長良川河口堰も琵琶湖総合開発も同工異曲である。つまり、水資源開発とバス釣りは仲良く、日本の自然を欧風化?してくれていると言うことでもある。
 だから、バサーというもの、長良川河口堰や琵琶湖総合開発などにゆめゆめ反対などしてはならない。とはいわないけどね。

 異人達はホントにあっけらかんと、ボクの眼前で、つがい、体液と卵塊をまき散らし、同類の、しとねに乱入して、仔らを食らった。
 意図したカットはあっという間に撮り終えて、あまり、充足感はない。 

 この節操のなさが、世界をして、単一化させているものなのだろうなあ。
 まあ、人にも求められないものを、魚に求めるのも、あんまりではあるのですが…。

 にいむら