コイの仲間はどちらかというと、のんびりした印象がある。ところが、ハスはコイの仲間には似合わない、どう猛さがある。ハスは我が国にいるコイ目の中では、もっとも活動的な肉食魚 捕食者だ。

漁師さん曰く

バスは、物陰でじっと待っていて鮎を食うが、ハスは追いからかして(追いかけ回して)、食う。 
 
 ボクが以前、ハスを食べたのは、ロシアのウスリー川でのこと、はじめてルアー釣りをしたら掛かった魚だった。小骨が多いが、身は美味しい。その時の印象だ。

 長良川で、ハスをみかけ、漁師さんが捨てようとするのを、貰って帰った。
魚を持ったとき、あれ、と思ったのだが、塩焼きにして食べてみた。

 食べた上でいうのも何だけど、何と哀れな魚だった。ガリガリに痩せていたんだ。
ハスの産卵期は梅雨の前ぐらい、今の季節はもっとも太っていそうなものだが、身も少なく、生殖腺も発達していなかった。(このハスはオス)

 今年の長良川はアユの遡上もほんとうに少ない。食べるもののないハスは気の毒なぐらい飢えていて、あまり飢えてはいないけど、貪食なボクに食べられてしまったのだった。

にいむら