5月18日午後、長岡リリックホールで村治佳織&村治奏一のギター・デュオ・リサイタルを聴いた。当日のプログラムは次の通り

⚫︎二重奏
1.アルハンブラの想い出
2.目覚めよと呼ぶ声あり
3.映画『プライドと偏見』より〈夜明け〉
4.映画『ニュー・シネマ・パラダイス』より〈愛のテーマ〉
⚫︎村治奏一ソロ
5.荒城の月によるディファレンシャス
6.ノクターンop.9-2
7.フォーコ
(休憩)
⚫︎村治佳織ソロ
8.エターナル・ファンタジア〜薬師寺にて
9.『ハウルの動く城』から〈人生のメリーゴーランド
10.サンバースト
⚫︎二重奏
11.酔いどれたち
12.リベルタンゴ
13.「ラプソディジャパン」より、花・通りゃんせ・かごめかごめ・ずいずいずっころがし・故郷
以上

期待どおりの非常に息のあった、ギターの魅力がたっぷり詰まったコンサートを楽しんだ。印象に残っているのは、姉村治佳織さんの余裕と風格を感じるステージの輝き。弟の奏一さんは、十分な力量に加えて熱意と誠実さを感じたこと。

演奏については、前半で奏一さんがギターレストではなく、ストラップのようなものを付けて登場。二重奏では普通に椅子に座って弾いたものの、独奏の時は立って演奏したのに驚いた。

それでも演奏の方は実に見事!ショパンのノクターンの美しさ、フォーコの研ぎ澄まされた迫力は圧巻!

後半の佳織さんのソロは、やはり音と響きの美しさ、寛いだ空気が魅力。ただ、サンバーストについては、リリックホールがギターのソロを聴くにはいささか広すぎるのか?もう少し熱いものを感じたい気がしたのが本音ではある。

それでも、終盤のピアソラと日本のメロディの数々、アンコールのカヴァティーナと、質の高いプロのステージを楽しめたのは確かである。

そしてこの素晴らしい時間を、妻と一緒に楽しめたのは実にありがたい。6月には新潟市中央区の蔵織で、村治奏一さんのソロコンサートが予定されている。こちらも大いに楽しみである。