みなさんは、マズローの欲求段階説を知っていますか
学校で習ったとは思いますが、
これには、人間の本能と精神の謎を解くカギが潜んでいるのです。
マズローによると、人間の欲求段階は5つあります。
以下に説明しましょう。
1.生理的欲求
生き物が生命を維持するのに欠かせない『食欲』、『睡眠欲』、
そして種族繁栄に欠かせない『性欲』などを指します。
生理的欲求は第1段階であり、これは第1優先を意味します。
例えば、お腹がペコペコの時は、
食べ物以外の興味は薄れるでしょう。
さらに空腹が極限状態になると、
もはや、他に何も欲しくなくなります。
最終的には体が動かなくなって何も出来なくなりますね。
睡眠も同じです。
眠い時は「寝たい」としか思えません。
さらに極限状態になると、強制的に睡眠状態になり、
何も出来なくなってしまいます。
しっかりと睡眠を摂り、食欲が充たされると、
ようやく、人間は他の欲求に意識が向きます。
つまり、第2段階の欲求に向かう訳です。
2.安全欲求
生命や健康、身の安全などに対する欲求が該当します
例えば、寒かったり、暑かったりした時や、
頭が痛くてダルい時などは、
そこから脱出する事に意識が集中しますね。
やはり、何かしら強いストレスを感じてる時は、
何かを欲しいとか、やりたいなどとは思えない訳です。
これは、仕事や対人関係の悩みも含まれます。
苦しい時は、その苦しみから逃れない限り、
他の意欲は湧きにくくなります。
しかし、そんな時でも、食欲や睡眠欲は消えません。
第1段階には戻れますが、第3段階には進めない訳ですね。
3.社会的欲求
第3段階は、「他人と関わりたい」、「友達が欲しい」、
「周囲と打ち解けたい」など、対人関係への欲求です。
これは、アドラーのいう共同体感覚の
スタートラインに当たる欲求ともいえるでしょう。
食欲も睡眠もしっかり摂れ、
特にストレスのない安定した状態にいれば、
誰もが人恋しくなります
もし、これが充たされないかったら?
人は孤独感に襲われ、仕事や勉学に身が入らなくなります。
多くの場合、家族や友人と仲良く触れ合い、
学校や職場などの集団生活が上手くいっていれば、
社会的欲求は充たされます
4.自己尊重の欲求
第四段階は、社会的欲求の発展系になります。
これは、他人に「自分の価値を認められたい」、という欲求です。
別の言葉でいえば、『自己承認欲求』、『自己顕示欲』、
または『自己愛』や『プライド』なども同じような意味になります。
人間は、自分が価値を周囲に認められている事で自信を抱き、
物事に対して意欲的になります。
アドラーのいう共同体感覚を深めるためにも、
自己尊重欲求は不可欠といえるでしょう。
5.自己実現の欲求
これは、5つの中で最も高度な欲求とされています
自己実現の文字通り、自己で何か目標や課題を持って、
それを自ら実現しようという欲求の事です。
多分、あらゆる生き物の中で人間にしかないでしょう。
自己実現を目指すには、
1から4の欲求が充たされた状態でないと難しいと思います。
特に、3と4が充たされた状態じゃなければ、
自己実現のつもりが、単なる『逃げ』になり兼ねません
何故なら、社会的欲求と自己尊重欲求が充たされない寂しさを、
何かに打ち込む事で払拭しようとするかも知れないからです。
その場合は、自己実現という目的が、
自己尊重欲求に刷り変わってしまいます。
自己実現の目的が、
自分の価値を周囲に認めさせる事であるならば、
それでは、単なる自己満足に過ぎません
1から4まで充たされた状態の自己実現には、
『周囲の役に立ちたい』という意識があります。
つまり、最も高度な欲求は、共同体感覚そのものといえるのです。
以上から、全ての欲求には、
人間を一定の行動に導くための意図が隠されていると解ります。
1の生理的欲求には、
肉体と種(遺伝子)を維持するための目的があり、
2の安全欲求には、
生命維持と、3以降の欲求を補佐する目的があります。
3以降の社会的欲求、自己尊重欲求、自己実現欲求は、
ズバリ、人類の進歩発展と集団の調和(共同体感覚)が目的でしょう。
つまり、これこそが、サムシング・グレートの目的であり、
宇宙と地球と人類が存在する理由と考えられるのです。
宇宙と地球、人類は、全く同じ法則の中で調和しており、
サムシング・グレートが抱く大いなる目的の中で融和しています。
地球環境と全ての生き物は、同じ目的を共有する融合体であり、
宇宙という巨大システムの一部になっているとも考えられます。
サムシング・グレートの意思と目的は、
宇宙と地球、人類含む様々な事象を深く観察すれば、
自ずと解けてくるようです。
それは、宇宙と地球と人類の存在目的が、
我々の手によって解明出来るという事でもあります。
全ての答えは、予め存在していました。
後は、僕らが、これに気付くかどうか…?、それだけだと思います。
次回は、サムシング・グレートが
生き物に授けた偉大なるシグナルについて説明します。