2019/01/16 | 風の吹くまま気の向くまま

風の吹くまま気の向くまま

私は今どこにいるのか。

まんじゅうそのものは、ふつうの形よりやや平べったい形をしていて、黄色い皮にくるまったアンコは、小豆を塩ゆでにしたものだった。つまり、塩でゆでた小豆を皮でくるんだだけのものだから、そのまま食べてもうまいわけがない。

まず、中華ソバのどんぶりぐらいのうつわに、水を七分目ぐらい入れる。その水に、冬から貯えておいた雪のかたまりを浮かべ、水を冷たくする。そこにまんじゅうを浮かべて、しばらく放置すると、冷たい水を吸ったまんじゅうが、どんぶりいっぱいにふやけて大きくなる。その上から砂糖をかけ、大きなスプーンで、ザクッとまんじゅうをすくって食べるのである。つまり、砂糖と冷たい水と塩あんと皮とがミックスされたものを、口へほうりこむわけだ。こうして食べる水まんじゅうは、なんともいえぬ味になって、夏向きのうまい菓子になる。