■東京市場寄付き

米インフレ指標の発表通過で、
市場の注目は決算発表に移行か。

■本日の日本株概況

昨夜に発表された米3月生産者物価指数(PPI)は前年同月比で11.2%上昇と、
統計でさかのぼれる2010年以降で最大にとなり、
市場予想の10.6%も上回る伸びとなりましたが、市場の反応は限定的でした。

FRBのウォラー理事が「パンデミック以降、
政府の支援策も加わり世帯の貯蓄が膨らんでいるため
今後も消費の伸びに期待でき、
経済が積極的な利上げに耐えうるに十分な程強い」と発言するなど、
FRBの高官も経済に楽観的な見方を示しており、
市場はこれを一旦「信じてみる」ことにした模様です。

ここのところ日本株にとっての下押し材料となっていた
中国景気の先行き警戒感も、中国国務院が「適切な時期に」預金準備率を
引き下げると表明したことなどで、後退の兆しが見ており、
本日の日本株市場では買いが先行する展開となるでしょう。

日経平均株価は、25日移動平均線(2万7,023円)近辺で
上値が重くなることも想定されますが、
FRB高官の経済への楽観が正しいかどうかの答え合わせができるのは
数ヵ月は先になるでしょうから、
下値を模索するような展開にもなりにくいと見られます。

しばらくは、ボラティリティが低下し、
落ち着いた相場のなかで、決算発表を手掛かりにした
物色が続くような展開を想定しておりますので、
「インフレ、金融政策への警戒」から
「決算発表への期待」に頭を切り替えて売買を行うのが良いでしょう。

■前日の海外概況

昨夜の米国株式市場で
、NYダウ平均は前日比1.01%高の3万4,564ドル59セント、
ナスダック総合指数は同2.03%高の13,643.59ポイントで終了しています。

ダウ平均は前日に1ヵ月ぶりの安値で終了していたこともあって、
自律反発を狙った買いが先行する展開となりました。

米長期金利の上昇が一服したことも支えに、
ハイテク株に買い戻しが入ったほか、
旅客需要の増加から4~6月期の業績回復の見通しを
示した空運のデルタ航空にも買いが優勢に。

好決算発表に期待ができる銘柄への買い戻しが見られています。

■本日の予定

《国内》

20年国債入札

《国内決算発表銘柄》

ファーストリテイリング、ベイカレント、良品計画など

《海外》

ECB定例理事会(ラガルド総裁記者会見)
米3月小売り売上高

《米決算発表銘柄》
ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー・シティグループ

■本日の主要指数

『米国株』

・NYダウ:34,564.59(+344.23)

・ナスダック:13,643.587(+272.015)

・S&P500:4,446.59(+49.14)

『日本株』

・日経平均株価:26,843.49(+508.51)

・TOPIX:1,890.06(+26.43)

・東証マザーズ指数:785.65(+31.51)

『為替』

・為替:125.47-125.49(-0.58)

■本日の注目銘柄

・【6958】日本CMK

地合いの落ち着きで見直し買いが入りやすいか。

※こちらはアナリスト注目の銘柄で
推奨ではありません。