■東京市場大引け

米3月消費者物価指数の発表を前に
押し目買い意欲に乏しい展開。

■本日の日本株概況

前日の米国株式市場の下落を嫌気して、
本日の日本株市場でも売りが先行する展開となりました。

値がさの半導体関連株などへの売りが厳しく、
日経平均株価は前日比214円65銭安の2万6,606円87銭で寄り付いています。

下値目途として意識されていた25日移動平均線を割り込んだことに加えて、
今夜に米3月消費者物価指数の発表を控えることからも押し目買いが入りにくく、
その後もじりじりと下げ幅を拡大する動きに。

時間外取引での米株価指数先物の軟調な推移も警戒感を強める要因となった模様で、
日経平均株価は前日比486円54銭安の2万6,334円98銭と安値圏で終了しています。

前日の下げ幅が大きかっただけに、
日経平均株価に比べると下落率は小さくなっていますが、
東証マザーズ指数も前日比で0.91%下落しており、
新興市場でも様子見をする投資家が多かったことが伺えます。

■翌営業日の相場見通し

昨年末にかけての相場下落は、「金利上昇に合わせたバリュエーション面の調整」
つまり「金利が上昇して割高感が強まった分の調整」といった側面が大きかったです。

しかし、ここにきて「景気が減速する可能性を織り込む動き」に、
下落の中身が変わっているように思います。

世界景気の先行指標と言われる「バルチック海運指数」の下落や、
ハイテク株の先行指標と言われる「米SOX(フィラデルフィア半導体)指数」の
下落が顕著であることからも、潮目の変化が感じ取れます。

「景気が減速する可能性」の織り込みが一巡するまでは、
多少景気が減速しようとも、業績が底堅く推移する期待のできる
企業を中心に狙っていくのが得策でしょう。

また、5月3-4日に予定する米FOMC前後に日本株市場は
ゴールデンウィークの連休に入ってしまうことからも、
月内は積極的な買いが入りにくいとして、
個別で動いている中小型株を中心に売買を行っていきたいです。

テクニカル面でも、日経平均株価は下値目途として
意識されていた25日移動平均線を割り込んでしまっていますので、
どこで下げ止まるか見極めがつきにくい面があります。

相場が底入れる時には、出来高を伴っての投げ売り
(いわゆるセリングクライマックス)が出る可能性も高いため、
明確に下げ渋る動きを見せるか、
投げ売りが出るまでは下値リスクを警戒しておくのが良さそうです。

まずは、強い数字の織り込みは大分進んだと見られる
今夜の米3月消費者物価指数発表後の、市場の反応に注目したいと思います。

■主要指数

『米国株』

・NYダウ:34,308.08(-413.04)

・ナスダック:13,411.956(-299.040)

・S&P500:4,412.53(-75.75)

『日本株』

・日経平均株価:2,6334.98(-486.54)

・TOPIX:1,863.63(-26.01)

・東証マザーズ指数:754.14(-6.91)

『為替』

・為替:125.73-125.74(+0.29)