■東京市場寄付き

米FOMC議事録の内容を嫌気して売り優勢の展開か。

■本日の日本株概況

FRBが昨夜に公表した3月のFOMC議事要旨では、
5月にも始まる資産圧縮について「月950億ドルの削減が適切だ」との
見方で参加者がおおむね合意していたことが明らかに。

前回17~19年の資産圧縮は月100億ドルで始め、
段階的に500億ドルに増やしており、これを大幅に上回るペースとなります。

また、基本的には保有する国債などを市場で売却せず、
償還を迎えた債券の一部を再投資しない手法で、
保有資産を減らしていく予定ですが、
「国債の償還額が上限に達しない場合は、保有する短期証券を償還する。
償還までの期間が長いMBSの保有比率が高まる可能性があるため、
資産圧縮が進んだ段階ではMBSの売却も検討する。」見通し。

利上げについては、物価上昇圧力が和らがない場合には
今後0.5ポイントの利上げが1回以上適切になり得るとの認識も、示されています。

FRBは政策のスタンスを、現在の保有資産が膨らみ、
名目金利から物価上昇率を引いた実質金利もマイナスになっている状況から、
「中立なスタンス」に迅速に戻す方針を示しており、
ブレイナード理事は5日の講演でその時期を「今年後半」としています。

これまでの市場の想定よりもタカ派的な内容で、
景気への影響も警戒されているため、
本日の日本株市場で売りが先行する展開となるでしょう。

目先の下値目途は、まず節目として意識されている2万7,000円が想定されますが、
同価格帯でピタっと止まるというよりは、2万6,500円に近い水準まで下押しして、
下値での買い意欲を確認してから切り返すような値動きになりやすいと考えています。

押し目買いを狙うにしても、
同価格帯での下げ渋りを確認してから入っていくのが良いと見ています。

■前日の海外概況

昨夜の米国株式市場で、NYダウ平均は前日比0.42%安の3万4,496ドル51セント、
ナスダック総合指数は同2.22%安の13,888.82ポイントで終了しています。

前日のブレイナード米FRB理事の発言を受けて、
日本時間7日3時に発表予定であった米FOMC議事録の内容に警戒感が高まり、
朝方から軟調なスタートとなりました。

朝方から売られていたため、米FOMCの議事録公表を受けて、
買い戻しが入る場面も見られましたが、戻り幅は限定的となりました。

ドイツ銀行は5日付のレポートで、
「2023~24年の米国の景気後退(リセッション)は避けがたい」と指摘しており、
先々の景気後退も警戒されている模様です。

■本日の予定

《国内》

3月都心オフィス空室率(11:00)
2月景気動向指数(14:00)
30年国債入札

《国内決算発表》

7&I-HD、ウエルシアHD、イオンモールなど

《海外》

米2月消費者信用残高(4/8 4:00)

■本日の主要指数

『米国株』

・NYダウ:34,496.51(-144.67)

・ナスダック:13,888.817(-315.351)

・S&P500:4,481.15(-43.97)

『日本株』

・日経平均株価:27,350.30(-437.68)

・TOPIX:1,922.91(-26.21)

・東証マザーズ指数:824.35(-17.66)

『為替』

・為替:123.82-123.83(-0.06)

■本日の注目銘柄

・【6183】ベルシステム24ホールディングス

22年2月期の連結最終利益は前の期比23.3%増の89.4億円になり、
23年2月期も前期比2.9%増の92億円に伸びる見通しを発表。

※こちらはアナリスト注目の銘柄で
推奨ではありません。