産廃処分場:久万高原の採石場跡に計画 地元住民から反対の声も /愛媛

毎日新聞 5月29日(火)16時46分配信

 久万高原町東明神の採石場跡に管理型産業廃棄物最終処分場を設置する計画があることが28日、分かった。大宝砕石工業(同町)とオオノ開発(松山市)が共同出資した廃棄物処理会社「TO」(同町)が進めている。ただし、地元住民からは設置に反対の声も上がっている。
 同社によると、計画では約3ヘクタールの容量約100万立方メートルの採石場跡に、県内から排出されたがれきやコンクリートなどの産廃を受け入れるという。設置理由について、町外施設まで運んでいる現状のコスト削減▽災害ゴミ受け入れ▽若者の雇用創出--を挙げている。同社の小倉澄夫社長は「地域のためになる事業をしたい。地元住民にはいつでも施設を開放し、納得してもらえれば」と説明する。

久万高原の産廃処分場計画:「事前協議手続き凍結を」 住民が県に要請書 /愛媛

毎日新聞 5月30日(水)16時53分配信

 久万高原町東明神の採石場跡に同町の業者が管理型産業廃棄物最終処分場の設置を計画している問題で、地元住民で作る「東明神の採石場跡への廃棄物処分場設置に反対する住民の会」と高知県越知町の住民が29日、愛媛県に事前協議手続きを進めないことを求める要請書を提出した。
 処分場の予定地は、高知県を流れる仁淀川につながる久万川源流地域にあり、飲料水や農業用水の水質汚染を懸念する町民ら約400人が25日に同会を結成。共同代表を務める久万高原町の農業、石丸常さん(74)が「米とトマト、高原野菜で生きている久万地区の死活問題。風評被害ですべて駄目にになる」と訴えた。また、越知町の住民からは情報提供の要望が挙がった。県循環型社会推進課の大久保尚課長は「事前協議書が提出された場合には指導要綱に基づいて適切に対応したい」と答えた。
 県の指導要綱に基づく事前協議手続きでは、地域住民の同意書などを添付した事前協議書の提出を求めている。

愛媛・久万高原の産廃処分場計画:事前協議「進めないで」 地元と越知町住民、愛媛県に要請 /高知

毎日新聞 5月31日(木)17時18分配信

 越知町の住民と、愛媛県久万高原町の「東明神の採石場跡への廃棄物処分場設置に反対する住民の会」は29日、久万高原町内の採石場跡で計画されている管理型産業廃棄物最終処分場の事前協議手続きを進めないよう求める要請書を愛媛県に提出した。
 処分場は同町の業者が計画。予定地は仁淀川につながる久万川源流地域にある。住民の会は、飲料水や農業用水の水質汚染を懸念する町民ら約400人が25日結成した。
 共同代表を務める久万高原町の農業、石丸常さん(74)は「米とトマト、高原野菜で生きている久万地区の死活問題。風評被害ですべて駄目になる」と訴え、越知町の住民は高知県側にも情報提供するよう要望した。
 愛媛県の大久保尚・循環型社会推進課長は「事前協議書が提出された場合には指導要綱に基づいて適切に対応したい」と答えた。同県の指導要綱に基づく事前協議手続きは、地域住民の同意書などを添付した事前協議書の提出を求めている。