久万高原に廃棄物処分場計画

-愛媛新聞 http://www.ehimenp.co.jp/news/local/20120528/news20120528413.html  

久万高原町東明神の採石場跡に、同町の大宝砕石工業と松山市のオオノ開発が共同出資して設立した廃棄物処理会社「TO」(同町東明神、小倉澄夫社長)が廃棄物を埋める最終処分場の設置を計画していることが27日、同社や町などの話で分かった。 複数の関係者によると、処分場は管理型。採石でできた穴を使い、容量は約100万立方メートル。設置する理由として同社は、南海地震などの大地震を想定した災害ごみへの対応や、町内の廃棄物の処分費の軽減などを挙げているという。 小倉社長は27日、愛媛新聞社の取材に対し「(設置は)計画段階」とした上で「地域のためになる事業をしたい。事業開始に最低4年はかかり、東日本大震災で生じた震災がれきの受け入れは不可能」と話した。


※注 オオノ開発(東温市)は、4月上旬、「震災ガレキの受け入れに積極的に協力したい」と表明し、全国で最大の「受け入れ可能量」を国に届け出ています。

愛媛県議会議員 阿部悦子さんよりhttp://www.muse.dti.ne.jp/~hiroba/hibi1109gatsu/hibi20110928.htm

例えばオオノ開発は120トン炉2基で年間300日焼却するとしていますが、環境省の「災害廃棄物安全評価検討会」は、国の基準値8千ベクレルを守っても120トン炉では、排ガス中のセシウム濃度は1立方メートル当たり0,32ベクレルと試算しています。その計算を当てはめると、オオノ開発の焼却炉から周辺環境中にばら撒かれるセシウムの可能性は、年間2億5千万ベクレルとなります。


処分場設置反対で住民が久万高原町と県に要望書

ー愛媛新聞http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20120529/news20120529438.html

 久万高原町の廃棄物処理会社が同町東明神の採石場跡に廃棄物の最終処分場を作る計画に対し、反対する町民らでつくる住民団体が29日、設置に同意しないことなどを求める要請書を高野宗城町長と中村時広知事に提出した。
 提出したのは「東明神の採石場跡への廃棄物処分場設置に反対する住民の会」(共同代表・石丸常さんら4人)。石丸さんによると会員は約400人。予定地が高知県を流れる仁淀川の支流・久万川の源流付近にあることから提出には高知県側の関係者も同行した。
 要請書は、処分場が環境汚染源となり、流域に深刻な問題をもたらす可能性があると指摘。高野町長には設置に同意しないことを、中村知事には関係地域住民への十分な説明や同意もない中で事前協議の手続きを進めないことを求めている。

    


 要 請 書 2012年5月29日久万高原町長 髙野 宗城様  

  東明神の採石場跡への廃棄物処分場設置に反対する住民の会                                                                                                              


【趣旨】 本町は豊かで汚染のない自然環境をもとにして「久万高原清流米」をはじめ、高原のおいしいトマト、品質の高い杉・ヒノキなどの森林資源を主産業としています。また、四国遍路などの文化遺産や多数の景勝地にめぐまれ、豊かな観光資源もあります。道の駅の建設計画もあり、町民あげて「星空と緑と清流の里、ひと・里・森がふれあいともに輝く元気なまち」づくりに尽力しているところです。  ところが、そんななか、久万高原町東明神採石場跡の久万川源流付近の広大な林野を、産業(一般)廃棄物の処分などを事業目的とする株式会社TO(2011年11月15日設立登記)がすでに取得し、同地に廃棄物最終処分場の設置を計画していると聞き及び、私たちは処分場稼働にともなう自然破壊に対し、大きな不安を抱いています。  株式会社TOの役員には、(有)大宝砕石工業およびオオノ開発(株)とそのグループ企業の幹部が就任していること、またオオノ開発は民間で最大規模の廃棄物処理施設を東温市にもち、本年4月上旬には「震災がれきの受け入れに積極的に協力したい」旨を東温市に申し入れているだけに、仮に採石場跡に最終処分場が設置されれば、通常の産廃だけではなく、放射能を含んだ大量の震災がれきや除染土壌が搬入され、取り返しのつかない環境汚染源となることが懸念されます。  東明神の林野は久万川の源流であり、久万川は本町を潤しながら、面河川と合流し、高知県に入って仁淀川と名を変え土佐湾に注いでいます。したがって上流域の河川の汚染は、私たち久万高原町の一般住民だけではなく、面河川や仁淀川、土佐湾近海の漁業関係者にとっては、いっそう深刻な死活問題となる可能性があります。  愛媛県産業廃棄物適正処理指導要綱には、「第9条 事業者等は、処理施設を設置する場合は、関係地域住民の同意を得なければならない。」とあります。 私たちは関係地域住民として、東明神の採石場跡への廃棄物処分場設置に反対するとともに、貴職におかれましては、次の事項についてご高配を求めます。 【要請事項】 水源を有する自治体として久万高原町は、森林・河川生態系を保全する責務があることを鑑み、汚染源となる恐れのある廃棄物処分場の設置に同意しないでください。