今までは敬語に言い換えるというのがメインでしたが、
今回は、より具体的な敬語表現です。
いくら敬語を使っても、直接言うと
角が立ってしまう場合ってありますよね。
そんな時に別の表現に置き換える手法を
いくつかやっていきます。
ここをきちんと押さえておくと、
実践にも即使えるし、語彙力も上がりますよ!
■クッション言葉を使う
相手にお願いしたい時など、
いきなりお願いだけ切り出すと
ちょっと相手が引いてしまいますよね。
そんなとき、自然に「すみませんが」
とか、「失礼ですが」
などをつけていると思います。
こんなふうに、ワンクッション前置きを置くと、
コミュニケーションがスムーズになります。
例
(すみませんが、)お願いできますでしょうか。
(失礼ですが、)お名前はなんとお読みするのでしょうか。
(恐れ入りますが、)少々お待ち下さい。
(誠に恐縮ですが、)もう一度おっしゃっていただけませんか。
(申し訳ありませんが、)本日はお引取り願えませんでしょうか。
(ご迷惑とは存じますが、)お持ち帰り願えませんでしょうか。
(つまらないものですが、)どうぞお納めください。
(気の利かないものですが、)ご笑納ください。
(何もございませんが、)召し上がってください。
(お口に合いますかどうか、)遠慮なさらずに上がってください。
(心ばかりのものですが、)お納めください。
(微力ながら、)お手伝いいたします。
また、「~してあげる」「~して差し上げる」
などは、間違いではありませんが
恩着せがましい感じになってしまうので、
やめたほうがいいでしょう。
■直接的な依頼や要求を避け、疑問形にする
相手に何かを依頼したり要求したりする時、
「~してください」で終わると
一見丁寧に言っていても命令形になってしまいます。
そこで便利なのが、疑問形にしてしまうという方法です。
先ほどの例に上げた前半は、「~でしょうか」と
疑問形になっていましたよね。
あんなふうに尋ねるような言い方にすると、
「~ください」と押し付ける印象から
お伺いを立てる感じになって、
より丁寧になります。
例
お越しください → お越しくださいますでしょうか
お伝え下さい → お伝え願えますでしょうか
さらに、「~くださいますでしょうか」
と相手に行動を促したり意図を直接尋ねたりするのではなく、
「~いただけますでしょうか」
とすると、
自分の願いが実現可能かどうかを聞くという姿勢になり、
自分はよりへりくだって相手を敬う感じになります。
「お越しいただけますでしょうか」
とっても丁寧で上品ですね。
また、疑問形以外にも、
「お越しいただけますと幸いです」
というように、そうしてもらえると有り難いという
自分の意思を伝える方法もあります。