こんにちは。ご訪問ありがとうございます。結城蜜柑です。

クマが好き過ぎるので、試しに二次創作してみました。

ラブレベル16になって、メインストーリーが終わった後のお話です。

クマは「はる」、プレイヤーは「みかん」という名前にしています。

 

 

 

 

 

 はるはにこにこしながらわたしが料理しているところをながめている。

 あんまりじっと見られるとやりにくいのだが、理は見て覚えるものだから、仕方ないか。

 わたしも覚えたい料理があると、母が作っているところを見ているし。

「おいしそう! 食べていいの?」

「うん。はるのために作ったんだし。食べよう」

「わーい、わーい」

 座卓に皿を並べる。作ったものはフレンチトーストだ。

「食べさせて」

「はいはい」

 一口サイズに切って、はるの口に運ぶ。

「お口の中でとろけるー」

「ねえ」

「何?」

「普通に食べられるんだね」

「はるがふつう食べると変?」

「変じゃないけど、一旦動けなかったでしょ。体調はいいのかと思って」

「はる大丈夫だよ。元気元気」

 はるはぴょんぴょんとはねる。いつも思うけどすごい跳躍力だな。

「心配しないでね。はるはもう平気だから。みかん先生に心配かけたくないの」

「うん。はい、もう一口」

「あーん」

 食べ終えて後片付けを済ますと、はるは座布団の上に座ってノートを見ていた。

「ねえみかん先生」

「何」

「はるとみかん先生の間も新しい段階に入ったし、はるね、特別なあいさつが知りたいな。仲良しがする、大好きのあいさつ」

「あいさつねえ……うーん」

 頭の中で言葉をこねくり回す。はるの質問って、ときどき答えにくい。

「じゃあ、「あなたに会えて幸せ」はどうかな」

「あなたに会えて幸せ……あなたに会えて幸せ……とっても特別な感じがするの! ノートに書いて覚えておかなくちゃ」

「そうだね」

「それとね、はる、ずっとみかん先生のことみかん先生って呼んでるでしょ」

「うん」

「最近はる思ったんだけど、先生って呼んでると、ちょっとよそよそしい感じがすると思うの。もっと仲良しになりたいから、あだ名変えていい?」

「いいよ。何にするの?」

「みかん先生はとっても可愛くて優しいから、「みかん姫」がいいな」

「構わないけど、わたし「みかん」って呼ばれるより、「みっか」って呼ばれるほうになれてるから、「みっか姫」にしてよ」

「みっか姫。みっか姫。とっても特別で仲良しな名前! はるうれしいの」

「はるがうれしいと、わたしもうれしいよ」

 頭を撫でてやると、はるはとても幸せそうだった。にこにこしながらはるは言う。

「それにしてもファクトリーもはじめから言ってくれればよかったのにね。また動けますよって」

「そうだよね……」

 陰鬱になるわたしに対して、はるはあっけらかんとしている。動けなくなったことについて、ファクトリーを恨んでないのか。心が広いなあ……。あの手紙書いてたとき、辛かっただろうに。

「なんで抱っこしてくれるの?」

「いや、はるがまた動けるようになったからよかったと思って」

「はるもよかったと思うの。みかん先生……じゃなくて、みっかひめとお話しできないなんて哀しいもん。これからもいっぱいおしゃべりしようね」

「うん」

 はるを離して、これからどうするか考える。

「お散歩にでも行こうか?」

「うん! みかん先生……じゃなくて、みっかひめとお出掛けうれしいの」

「なれないなら、みかん先生のままでもいいよ」

「みかん先生も素敵だけど、みっか姫って呼ぶの。とっても特別なお友達だから」

 まあはるはそういうつもりなんだろうけど、理想の告白はどんなだとか、新婚旅行で行きたいところはどこかとか一目惚れしたことはあるかとかいろいろ聞いたよね。友情と恋愛の違いをちゃんと教えないとなあ。教えたとして分かってくれるのかな? はる子供だもんね。大きくなるのを待つか……。

「お帽子かぶるの。どれが可愛い?」

「水色のキャスケット」

「うふふ、うふふ。みっか姫とお出掛けお出掛け」

 はるはとてもはりきっている。

「しゅっぱーつ!」

「焦って転ばないようにね」

 よかった、はるが戻ってきて。

 外に出ると、外の空気ははるの名前とおなじ春の香りがした。

 

 

 

 

ただひたすら自分が書いていて楽しいと思える内容にしました。

あんまり主題だとか意味があるような感じはしないけれど……。

それにしてもちゃんとメインストーリーに沿って二次創作するなら、遊び直す必要があるな。

ダウンロード版ってゲームカード入れ替えなくて済むところがよさそうだけど、

わたしにちゃんと使えるのかな……。

クマのテーマも三種類全部欲しいよう。

使い方勉強します。

 

それでは、最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。

 

結城蜜柑