三年間ほど、自宅の片付けをしていて、やっとそれが終わりました。

 参考にした本は、「片付けの魔法」「断捨離」「部屋は心を映す鏡でした」の三冊です。

 最初に読んだ「片付けの魔法」。

 この本では、本を二番目に片付けるのだったと思うのですが、読書が好きで本が大切なわたしにはすぐに思いきるのは無理でした。さらに一番目に片付けることになっている服は、今まで生きてきて、どんなに散かしたことがあっても、増えたことがないものだったんです。生まれてからずっと、一棹ずつの洋服箪笥と整理箪笥から洋服があふれたことがない。衣替えをしたこともないので、小学生の頃は、「衣替えってなんだろう。中学生になったら制服に夏服と冬服があるらしいから、それを替えることかな?」と疑問に思っていたくらいです。そうなると、近藤さんがおっしゃる「ときめくものだけを残す」ために磨く必要のある「ときめき感度」をはじめに片付ける二つの物で磨けなかったように思います。それでもだいぶ捨てられたとは思うのですが、まだまだ物は残っていました。

 次に「断捨離」を読みました。

 使わないし、気に入らないのにとっておきたいと思うのは「執着」。その言葉を読んで、十代の頃に母に買って貰い、大好きでずっと着ていたものの、今はあまりにもデザインが古く着心地の悪いロングコートを処分しました。それ以後も、持っている物は「要・快・適」なのかを自問自答してだいぶ捨てましたが……捨てられなかったのは、本。中でも現代ギリシア語の参考書が問題でした。

 昔のゲームソフトで、ギリシア神話をモチーフとし、すごく感動的な物語のRPGがあったんですよね。それがきっかけてギリシアに興味を持って、いろいろと勉強したのですが、今はやっていない。多分、これからもやらない。しかもきっかけとなったゲームも、今はゲームが苦手になっているから遊びなおさない。でも、現代ギリシア語の参考書はすごく高いから……と思っていたときに出会った本が、「部屋は心を映す鏡でした」。

 わたしは典型的な「仕事に自信がない人」でした。能力が欲しくて、いろんなものに手を出すけれど、かえって忙しくなって、なかなか成果を出せない。それに気付かせて貰って、要らない本を一気に処分したら、気持ちがとても楽になりました。

 今は、片付けの途中で引っ越した新しい家の自分の部屋をもっと居心地よく、素敵にする段階に入っています。もちろん、その部屋は和室です。引っ越した当初、わたしは洋室しか使えなかったのですが、母に相談して、母の部屋になっていた広い和室の半分をわたしの場所にさせて貰いました。畳の部屋が一番落ち着くんですよね。これを書いているのはその部屋で、座卓の前に敷いた座布団の上に正座で座っています。

 これからの暮らしが素敵になるように、無理にならない程度に頑張ります。